更新日: 2021.11.05 年収

年収500万円の会社員は年金保険料を毎年どれくらい払っている?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

年収500万円の会社員は年金保険料を毎年どれくらい払っている?
年金について調べていて、「年収500万円の会社員の年金保険料が知りたい」「年金保険料はどのようにして決まるのだろう」など疑問を持った人もいるのではないでしょうか。
 
年金保険料には、国民年金保険料と厚生年金保険料があり、それぞれで内容や金額の決まり方が異なります。
 
ここでは、年金保険料の内容や決まり方、年収500万円の会社員の年金保険料について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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国民年金保険料は全員一律

 
国民年金保険料は、月額1万6610円です(令和3年度)。保険料は人によって変わることはなく、全員一律となります。20歳から60歳までの40年間の保険料をすべて納めることで、満額(年額78万900円 ※令和3年度)の国民年金を受け取ることができます。
 
ただし、以下の場合は納める保険料が1万6610円ではなくなります。
 

●前納する場合
●保険料免除・納付猶予制度を利用する場合

 
国民年金保険料を2年度分まとめて納める「2年前納制度」を利用すると、2年間で1万5850円の割引になります(令和3年度の場合)。6ヶ月前納(1130円割引)や1年前納(4180円割引)もあります。
 
保険料免除・納付猶予制度は、前年所得が一定額以下の場合や失業した場合などに、利用できる制度です。免除額は「全額」「4分の3」「半額」「4分の1」の4種類あります。例えば、「4分の3免除」であれば、納める保険料は4150円(令和3年度)です。ただし、保険料免除や納付猶予となると、保険料を全額納付した場合に比べて年金額が低額となります。
 

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厚生年金保険料は収入によって変わる

 
厚生年金保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に一定の保険料率を掛けて算出します。毎月の保険料額は「標準報酬月額×保険料率」、賞与の保険料額は「標準賞与額×保険料率」です。また、保険料は事業所と被保険者で半分ずつ負担する仕組みです。
 
ここでは、厚生年金保険料の計算で用いる「標準報酬月額」「標準賞与額」「保険料率」について見ていきましょう。
 

標準報酬月額

 
標準報酬月額とは、給与や手当など報酬月額を区分(等級)ごとに設定した金額のことです。現在の標準報酬月額は1等級(8万8000円)から32等級(65万円)までの32等級に分かれており、4月から6月の3ヶ月間の支給額平均に基づき決定されます。
 
図表1は令和3年度版の標準報酬月額の一部です。
 
【図表1】

    

標準報酬 報酬月額
等級 月額
1 8万8000円 〜9万3000円
2 9万8000円 9万3000円〜10万1000円
3 10万4000円 10万1000円〜10万7000円
4 11万円 10万7000円〜11万4000円
5 11万8000円 11万4000円〜12万2000円
6 12万6000円 12万2000円〜13万円
7 13万4000円 13万円〜13万8000円
8 14万2000円 13万8000円〜14万6000円

※「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和3年度版)」より一部抜粋
 
「報酬月額」は基本給など月の報酬をすべて合計した金額です。一定の幅が設けられており、該当する「標準報酬」を用いて厚生年金保険料を計算(標準報酬月額×保険料率)します。例えば、収入が13万円2000円だった場合は、7等級に該当し「13万4000円」の標準報酬月額で計算されます。
 

標準賞与額

 
標準賞与額とは、賞与額(税引前)から1000円未満の端数を切り捨てたものです。支給1回の上限は150万円となります。賃金や給料、賞与、俸給などの名称は関係なく、労働の対償として受ける年3回以下で支給されるものが標準賞与額の対象です。「標準賞与額×保険料率」で賞与の保険料額を計算できます。
 

保険料率は18.3%(労使折半で実際は9.15%)

  
厚生年金保険料の保険料率は18.3%で固定されています。
 
例えば、月額給与が12万円の場合、標準報酬月額は11万8000円です。したがって、この場合の保険料は「11万8000円×18.3%=2万1594円」となります。ただし、厚生年金保険料は事業所と被保険者で半分ずつ負担するため、被保険者の負担額は1万797円です。
 
このように、厚生年金の保険料率は18.3%ですが、労使折半による実質負担の保険料率は9.15%になります。
 

年収500万円の会社員の年金保険料

 
具体例として、年収500万円の会社員の年金保険料について見ていきましょう。ここでは、分かりやすく賞与なし(月収約41.7万円)の年収500万円で計算します。
 
国民年金保険料については月額1万6610円(令和3年度)です。年間の負担は「1万6610円×12ヶ月=19万9320円」となります。
 
厚生年金は、月収41.7万円の場合、標準報酬月額は41万円です。保険料は「41万円×18.3%=7万5030円」となり、事業所と被保険者でそれぞれ3万7515円を負担します。
 
1ヶ月あたりの負担が3万7515円となるため、年間の負担は「3万7515円×12ヶ月=45万180円」となります。
 
国民年金保険料の年額19万9320円と厚生年金保険料の年額45万180円を合わせて、合計の年金保険料は年額64万9500円です。
 

自分が支払っている年金保険料を計算してみよう

 
国民年金保険料は一律で月額1万6610円(令和3年度)で、厚生年金保険料は収入によって変わります。毎月の保険料額は「標準報酬月額×18.3%」、賞与の保険料額は「標準賞与額×18.3%」で決まり、保険料は事業所と被保険者で半分ずつ負担する仕組みです。このような計算方法を知っておくことで、年金の仕組みについて理解を深められます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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