更新日: 2021.11.10 年収

年収500万円のサラリーマンが一年間に支払う税金・社会保険料はいくら?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 高橋庸夫

年収500万円のサラリーマンが一年間に支払う税金・社会保険料はいくら?
毎月の給料日には、振り込まれる手取り金額に目がいってしまうものです。給与明細をみれば、所得税や社会保険料が記載されています。
 
しかし、給与から差し引かれている税金や社会保険料までは着目していないかもしれません。そこで年収500万円のサラリーマンが一年間に支払う税金や社会保険料などについて詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

サラリーマンが負担する税金・社会保険料の種類

年収や月収とは会社から支払われる総支給額のことを指します。総支給額から税金や社会保険料が差し引かれたものが手取り額で、給料日に実際に振り込まれる金額です。
 
サラリーマンが負担する税金や社会保険料には次のようなものがあります。


・所得税
・住民税
・健康保険料
・厚生年金保険料

いずれも給与明細に項目ごとに記載されています。それぞれについて詳しく解説します。
 

所得税

所得税とは、文字通り所得に対して課される税金です。毎年1月1日から12月31日までの課税標準から所得控除を差し引いた残りの所得が課税対象となります。所得税は、課税所得に超過累進税率を適用し、税額控除を差し引いて算出します。
 
所得控除には次の15種類があります。


・雑損控除
・医療費控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄附金控除
・障害者控除
・寡婦控除
・ひとり親控除
・勤労学生控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・基礎控除

 

住民税

所得税が国税なのに対して、住民税は地方税に分類されます。
 
納税者の居住地の都道府県が課税する道府県民税・都民税と、市町村が課税する市町村民税の総称である住民税には、課税所得に適用される「所得割」、所得にかかわらず一律で加算される「均等割」、利子割、配当割、株式等譲渡所得割があります。
 

所得割(標準税率) 均等割(年額)
道府県民税・都民税 4% 1000円(1500円)※
区市町村民税 6% 3000円(3500円)※
合計 10% 4000円(5000円)※

※2014~2023年度は地方自治体の防災対策のために加算され()内の金額になります。
 

健康保険料、雇用保険料

健康保険料は毎月、給与から差し引かれるもので、40歳以上の人は介護保険料も加算されます。差し引かれる額は、毎月の給与および賞与を区切りよく等級別に分け、そこにあてはめて標準報酬月額・標準賞与額を算出し、決定されます。健康保険料は労使折半です。
 
標準報酬月額×保険料率=給与から差し引かれる健康保険料
標準賞与額×保険料率=賞与から差し引かれる健康保険料

 
保険料率は加入している健康保険組合や都道府県ごとに異なります。また、失業した際の求職者給付、育児休業給付などが受けられる雇用保険の計算は次の通りです。
 
賃金総額×雇用保険料率0.3%(業種により0.4%)=給与から差し引かれる雇用保険料
 

厚生年金保険料

厚生年金保険料は従業員と会社で折半します。計算方法は健康保険料と同様に標準報酬額や標準賞与額によって計算されます。
 
標準報酬月額×保険料率=給与から差し引かれる厚生年金保険料
標準賞与額×保険料率=賞与から差し引かれる厚生年金保険料

 

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年収500万円のサラリーマンが支払う税金はいくら?

年収500万円の月給を25万円、賞与100万円が年2回とした場合の税金を計算しましょう。健康保険は全国健康保険協会に加入しており、介護保険第2号被保険者(40~64歳)に該当し、扶養人数は2人と仮定します。
 
毎月差し引かれる税金と社会保険料は次の通りです。
 

給与分 賞与分
健康保険料・介護保険料 1万5132円 5万8200円
厚生年金保険料 2万3790円 9万1500円
雇用保険料 750円 3000円
所得税 1890円 2万420円

さらに住民税を算出するために、給与所得控除と年収から支払った社会保険料などを控除します。
 

給与所得控除を計算


500万円×20%+44万円=144万円
500万円-144万円=356万円
 
356万円-29万7984円(健康保険料・介護保険料)-46万8480円(厚生年金保険料)-1万5000円(雇用保険料)-43万円(基礎控除)-66万円(扶養控除33万円×2人)=168万8536円

 
所得控除後の金額168万8000円(1000円未満は切り捨て)をもとに住民税を算出すると、年間17万3800円になります。毎月給与から天引きされる特別徴収にした場合、月に1万4483円です。
 
合計すると月給から差し引かれる税金や保険料は、5万6045円となります。1年間に支払う税金・社会保険料の合計は101万8780円です。
 

年収500万円のサラリーマンは一年間に約101万円の税金・保険料を支払っている

年収500万円といっても、介護保険第2号被保険者および一般扶養親族2名に該当する場合、税金や保険料を約101万円差し引かれます。損をした気分になるかもしれませんが、どれも大切な税金や保険料です。
 
このような税金も考慮した上でライフプランニングできるようになるとよいですね。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー