更新日: 2021.11.13 年収

「準富裕層」は日本に何%いる?

「準富裕層」は日本に何%いる?
純金融資産保有額をもとに、総世帯を5つの階層に分けたうちの1つが「準富裕層」です。
「準富裕層」の基準とは何か、日本にどれくらいいるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、準富裕層について詳しく解説するとともに、富裕層や超富裕層との違いなども詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

中村将士

監修:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

準富裕層とは?

準富裕層とは、純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満の層を指します。野村総合研究所によって毎年行われている富裕層アンケート調査において、純保有金融資産額により定義している5つの階層のうちの1つです。
 
まず、ここでは準富裕層の日本の割合などを詳しく解説します。
 

準富裕層の日本の割合

野村総合研究所の「純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移」をもとに、準富裕層の日本の割合を見てみましょう。
 

純金融資産 世帯数
2019年 255兆円 341.8万世帯
2017年 247兆円 322.2万世帯
2015年 245兆円 314.9万世帯

 
2019年の準富裕層の純金融資産は255兆円、世帯数は341.8万世帯であり、日本の2019年の対象世帯総数5402.3万世帯で計算すると約6.3%です。
 
2015年から見ていくと、純金融資産も世帯数も、年々増加傾向にあることがわかります。
 

不動産は準富裕層の基準に含まれる?

金融資産とは、主に下記で挙げる種類が当てはまります。

●現金・預貯金(外貨を含む)
●株式(外国株を含む)
●債権(外国債を含む)
●生命保険(掛け捨てタイプを除く)
●投資信託
●商品券・小切手

土地や建物などの不動産は、「実物資産」と言われます。不動産以外には、金やダイヤモンドなどの貴金属系や、絵画などのコレクションも実物資産として扱われます。
 
実物資産は金融資産とは異なるため、不動産は準富裕層の基準には含まれません。
 

超富裕層・富裕層との違い

純金融資産保有額ごとに分けた、5つの階層を見てみましょう。

●超富裕層:純金融資産保有額が5億円以上
●富裕層:1億円以上5億円未満
●準富裕層:5000万円以上1億円未満
●アッパーマス層:3000万円以上5000万円未満
●マス層:3000万円未満

富裕層と超富裕層は、準富裕層を上回る純金融資産を保有する世帯であり、マス層と呼ばれる一般世帯に比べてかなり少数派です。
 

超富裕層とは

日本における超富裕層の割合を見てみましょう。
 

純金融資産 世帯数
2019年 97兆円 8.7万世帯
2017年 84兆円 8.4万世帯
2015年 75兆円 7.3万世帯

 
日本における2019年の超富裕層の割合は約0.16%です。しかし、超富裕層も準富裕層と同じで、年々増加傾向にあります。金融資産は超富裕層全体で97兆円なので、世帯平均で約11億円の資産を持っていることがわかります。
 

富裕層とは

富裕層も同じように、日本での割合について見ていきましょう。
 

純金融資産 世帯数
2019年 236兆円 124万世帯
2017年 215兆円 118.3万世帯
2015年 197兆円 114.4万世帯

 
日本における2019年の富裕層の割合は約2.3%であり、年々増加傾向が見られます。
 
しかし、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの経済指標が悪化しているのが現状です。そのことから、富裕層・超富裕層の純金融資産保有額や世帯数に、影響を与える可能性があると予測されています。
 

日本の準富裕層は一般世帯数の約6.3%

純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満の準富裕層は、世帯総数の約6.3%の341.8万世帯です。富裕層と超富裕層の割合を合わせれば、日本の世帯総数の約8.8%が準富裕層以上ということになります。
 
準富裕層になれるかは努力次第ではありますが、純金融資産保有額が5000万円以上なら、資産運用すれば自力で届く可能性があるでしょう。
 
いきなり富裕層になるのは難しいですが、純金融資産保有額をもとにした階層は5段階ありますので、手に届きそうな範囲から目指してみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集