更新日: 2021.11.30 年収

平均年収からみる年金受給額。夫婦で毎月30万円受け取るためには年収いくら必要?

平均年収からみる年金受給額。夫婦で毎月30万円受け取るためには年収いくら必要?
「将来、夫婦で毎月30万円ぐらいは年金を受け取りたい」と考えているものの、自身が受け取れる年金額が分からない人も多いでしょう。
 
本記事では、年収がいくらであれば毎月の年金受給額が30万円となるのか解説します。平均年収からみた年金受給額を知れば、自身が受け取れる金額を把握できるようになるでしょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

年金受給額の平均

 
受け取れる年金額の平均を知ることで、自分がどの程度もらえるかの目安が分かります。ここでは、公的年金である国民年金と厚生年金それぞれの平均受給額について解説します。
 

国民年金

 
国民年金は、原則として日本に住んでいる20〜60歳までのすべての国民が加入します。受け取れる年金額は収入問わず一律で、厚生労働省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和元年度末時点での年金額は平均で月額5万5946円です。もっとも、加入期間によって受け取れる国民年金額は変化するため、長い期間払っている人は平均よりも多く受け取れます。
 
国民年金を満額受給できる場合、2ヶ月分を13万150円受け取れます。そのため、毎月の年金受取額は6万5075円です。
 

厚生年金

 
厚生年金は、会社員や公務員が加入するもので、国民年金に上乗せされて支払われる年金です。厚生年金のみを受け取ることはなく、必ず国民年金と合わせて支給されます。厚生年金は、収入によって受給額が大きく変わる点が特徴です。
 
受け取れる厚生年金額は、厚生労働省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和元年度末時点の平均で、月額14万4268円です。
 

平均年収と年収別年金受給額

 
厚生年金は、年収によって受給額が大きく変わります。そのため、平均年金受給額を知ると同時に、年収との関連性を知っておくことも重要です。ここでは、平均年収と年収別の受給額の関連性について解説していきます。自身の年収では厚生年金をどれくらい受け取れるか見ていきましょう。
 

平均年収

 
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査結果について」によると、給与所得者の1人当たりの平均年収は433万円です。男女別に見ると、男性は532万円、女性は293万円でした。
 

年収別年金受給額

 
年収別の年金受け取り額について、一覧で見ていきましょう。三井住友銀行の年金試算シミュレーションを使用して試算した結果、図表の通りになりました。
 
なお、厚生年金の場合、受け取れる額は年収のみならず、加入期間に応じても変わります。今回は、23~60歳の間に年金を支払い、受け取りは65歳からと想定している30歳独身男性という条件で試算しました。加入期間中の年収平均が以下の収入であると仮定し、算出します。
 
【図表】

年収 厚生年金受給額(月額)
300万円 7万円
400万円 9万3000円
500万円 11万7000円
600万円 12万4000円

 
自身の収入と照らし合わせ、厚生年金の受給額を把握してみてください。
 

夫婦で毎月30万円の年金を受け取るためには

 
では、夫婦で毎月30万円を受け取るために必要な年収はいくらでしょうか。男女それぞれ平均年収を夫婦で受け取っていたと仮定し、国民年金と厚生年金の受給額を算出しました。三井住友銀行の年金試算シミュレーションを活用し、「30歳の夫婦・就業は23歳~60歳の間・65歳から受取」の条件で算出しています。
 

国民年金 厚生年金
夫・532万円 6万4000円 12万4000円
妻・293万円 6万4000円 6万円

 
厚生年金の合計は12万4000円+6万円=18万4000円であるため、夫婦での国民年金12万8000円と合わせて31万2000円となるでしょう。
 
つまり、平均年収である532万円と293万円、二人で合わせて825万円を稼いでいる場合、夫婦で毎月30万円以上の年金となります。
※別途、社会保険料や税金等の支払いはかかります。
 

自身の年金受給額がいくらになるか確認しよう

 
夫婦で毎月30万円の年金を受け取るためには、夫婦合わせての収入が825万円程度必要です。しかし、年収だけでなく加入期間も重要であるため、妊娠・出産・病気やケガなどで働けない期間がある場合は受け取れる年金額が減ることもあるでしょう。
 
自身が受け取れる年金額を詳しく知りたい場合は、ねんきん定期便を確認するのがおすすめです。ねんきん定期便が手元にない場合は、日本年金機構や銀行などが公開している年金シミュレーションツールを活用してみてください。
 
もし未納分があるならば、追納して受給額を増やしていきましょう。それでも額が足りない場合は貯蓄やiDeCoを活用し、老後資金を貯めておくと安心できます。
 
【出典】
厚生労働省年金局 28ページ
国税庁 1ページ
シミュレーション結果のキャプチャ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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