更新日: 2021.12.02 年収
20代で年収800万円を達成している人は日本にどれくらいいる?
同世代の平均年収や高所得者の情報を知ることで、刺激を受けたり、自分の年収が世間と比べて高いのか安いのか判断がしやすくなったりします。ここでは、全世代や20代の平均年収、20代で年収800万円を達成している人について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
給与所得者の平均年収
まずは、国税庁の「民間給与実態統計調査」(令和2年分)をもとに全世代と20代の平均年収について確認しましょう。全世代と20代の平均年収を知ると、20代で年収800万円の人は少数だとわかります。
ここでは、全世代の平均年収と20代の平均年収について見ていきましょう。
全世代の平均年収
国税庁「民間給与実態統計調査(令和2年分)」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人あたりの平均年収は433万1000円でした。男女別の平均年収と内訳(平均給料・手当、平均賞与)は図表1とおりです。
図表1
令和2年分 | 平均給料・手当 | 平均賞与 | 平均年収 |
---|---|---|---|
男性 | 449万4000円 (前年比+0.1%) |
82万8000円 (前年比-8.6%) |
532万2000円 (前年比-1.4%) |
女性 | 253万8000円 (前年比+0.4%) |
38万8000円 (前年比-8.9%) |
292万6000円 (前年比-1.0%) |
計 | 368万5000円 (前年比+0.7%) |
64万6000円 (前年比-8.1%) |
433万1000円 (前年比-0.8%) |
※国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」より
また、近年の平均年収の推移は図表2のようになります。
図表2
区分 | 平均年収 |
---|---|
令和2年 | 433万1000円 |
令和元年 | 436万4000円 |
平成30年 | 440万7000円 |
平成29年 | 432万2000円 |
平成28年 | 421万6000円 |
※国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」より
給与所得者全体のここ5年の平均年収は420〜440万円台を推移しています。
20代の平均年収
国税庁「民間給与実態統計調査」(令和2年分)の「年齢階層別の平均給与」によると、10代〜70代までの給与所得者の平均年収は、図表3のとおりです。
図表3
年齢 | 男性 | 女性 | 計 |
---|---|---|---|
19歳以下 | 146万円 | 115万円 | 129万円 |
20〜24歳 | 277万円 | 242万円 | 260万円 |
25〜29歳 | 393万円 | 319万円 | 362万円 |
30〜34歳 | 458万円 | 309万円 | 400万円 |
35〜39歳 | 518万円 | 311万円 | 437万円 |
40〜44歳 | 571万円 | 317万円 | 470万円 |
45〜49歳 | 621万円 | 321万円 | 498万円 |
50〜54歳 | 656万円 | 319万円 | 514万円 |
55〜59歳 | 668万円 | 311万円 | 518万円 |
60〜64歳 | 521万円 | 257万円 | 415万円 |
65〜69歳 | 421万円 | 208万円 | 332万円 |
70歳以上 | 357万円 | 191万円 | 285万円 |
※国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」より
上記のとおり、20〜24歳の平均年収は260万円(男性277万円、女性242万円)、25〜29歳の平均年収362万円(男性393万円、女性319万円)と、20〜24歳から25〜29歳で平均年収は100万円近くアップしています。20代は働き始めで勤続年数が短いこともあり、他の年代と比べて平均年収は低い傾向にあります。
20代で年収800万円を達成している人
年収800万円を単純に12ヶ月で割ると月収は約66.6万円です。厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」の「賃金階級、性、年齢階級別労働者割合」によると、賃金階級が60万円以上の男性は20〜24歳が0%、25〜29歳が0.3%です。女性は20〜24歳が0%、25〜29歳が0.2%になります。これらの割合は同世代の中での割合を示しているため、20代で月収60万円以上の給与所得者は、全体から見るとほとんどいないことがわかります。
なお、平均値は男性の20〜24歳が21万3400円、25〜29歳25万1600円、女性の20〜24歳が20万8100円、25〜29歳が23万2900円です。
年収800万円の割合が多い世代
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」の「賃金階級、性、年齢階級別労働者割合」によると、月収60万円以上70万円未満の割合が多い世代は、男性は50〜54歳、女性は50〜54歳と55〜59歳です。
年収800万円を目指そう
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」の結果では、月収60万円以上の男性は20〜24歳が0%で25〜29歳が0.3%、女性は20〜24歳が0%で25〜29歳が0.2%と、限りなくゼロに近い状況です。このことから、20代で年収800万円を達成している人はわずかしかいないと考えられます。
しかし、20代はまだ若くさまざまなことにチャレンジができます。年収が平均より低かったとしても悲観することはありません。年収800万円を目指して、スキルアップや資格取得、副業など、何らかの行動を起こしましょう。
出典
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査の概況」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部