更新日: 2021.12.25 年収
高卒の生涯年収ってどれくらい? 他の学歴との差は?
今回は、自分に合った選択をするために重要となってくる高卒の場合における給料について紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
データからみる高卒の平均賃金
平均生涯年収を見ていく前に、まずは高卒とその他の学歴についての平均賃金の具体的な金額を紹介します。
厚生労働省が公表している「令和2年賃金構造基本統計調査」のデータに基づいてみてみると、高卒の平均男性では、295.0千円、女性では、218.0千円となっています。賃金がピークになる年齢階級についてみてみると、男性は55から59歳で、女性は45歳から49歳および55歳から59歳となっています。
ほかの学歴についてもみてみると、男性では大学院卒が465.2 千円、大学卒は391.9 千円、高専・短大卒は345.5千円、専門学校卒は309.3 千円となっています。同様に女性では大学院卒が404.3 千円、大学卒は288.3 千円、高専・短大卒は258.0 千円、専門学校卒は263.4 千円となっています。
これらのことから、学歴によって平均賃金に違いがあり、同じ学歴にいても男性と女性でも差が出てくるということが分かります。しかし、これは平均賃金なので、個人差があることは忘れてはいけません。
データからみる高卒の初任給
次に、高卒とその他の学歴における初任給についての具体的な金額を紹介していきます。
平均賃金とどうように厚生労働省が公表している「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給」のデータに基づいてみてみると、高卒の初任給は男性は164.2千円、女性が158.4千円、男女では162.1千円という結果になりました。
また、ほかの学歴については、高専・短大卒が男性は180.6千円、女性が178.4千円、男女では179.2千円となっており、大卒では男性は207.8千円、女性が204.1千円、男女では179.2千円となっています。
最後に大学院修士課程修了は男性で233.6千円、女性で232.4千円、男女では233.4千円という結果になりました。これから、やはり学歴による初任給の差が発生することや、同じ学歴でも男女の性別によっても差が発生することが分かりました。
データからみる高卒の平均生涯年収
最後に、高卒とその他の学歴における平均生涯年収についての具体的な金額を紹介します。
労働政策研究・研修機構が出している「ユースフル労働統計2020」のデータに基づいてみてみると、学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の60歳までの退職金を含めない場合について、高卒の生涯賃金は、男性は2億1千万円、女性が1億5千万円という結果になっています。
高専・短大卒では男性は2億2千万円、女性が1億8千万円となり、大卒・大学院卒は男性は2億7千万円、女性が2億2千万円という結果になっています。
このことから平均賃金、初任給などのすべての項目と同様に学歴によって平均生涯年収について差が生まれていくということが分かります。また、同じ学歴でも男女で平均生涯年収に差が出るということもわかります。
つまり、平均賃金や初任給、平均生涯年収などという給料の面では学歴や性別による差が存在する場合が現在でも多く見られるということが導き出せます。
まとめ
今回は高卒の平均賃金と平均生涯年収についてみていきました。高卒とそれ以外では違いがあるということが分かりました。しかし、一概に生涯年収や賃金だけでその人の価値が図られるわけではないということをしっかりと心にとどめておくことが大事になってくると思います。
出典
厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査結果の概要
厚生労働省平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給結果の概要
独立行政法人労働政策研究・研修機構ユースフル労働統計2020-労働党系加工指標集-生涯賃金など生涯に関する指標
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部