世帯年収1000万円を超える人は北海道にどれくらいいる?

配信日: 2022.01.27

この記事は約 4 分で読めます。
世帯年収1000万円を超える人は北海道にどれくらいいる?
北海道は、食べ物がおいしくて、土地が安く、自然が豊かだといわれています。そんな北海道には、世帯年収1000万円を超える人がどれくらいいるのでしょうか?
 
この記事では、統計データをもとに、詳しく解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

世帯年収1000万円を超える世帯の割合とは?

総務省統計局が行った平成30年住宅・土地統計調査によると、北海道には、241万6700世帯が居住しています。そのうち、1000~1500万円の収入がある世帯は、6万4600世帯、1500万円以上の世帯は、2万5800世帯になっています。その2つを合計すると、9万400世帯です。北海道の世帯のうち、1000万円以上の収入がある世帯は、全体の3.7%です。
 
一方で、世帯年収300万円以下の数は、102万9600世帯で、一番多くなっています。全体の43%を占めているので、半分近いといっていいでしょう。このなかには一人暮らしの人が多く、半分以上の56万500世帯が世帯人員1人となっています。若者や、年金暮らしの人も多いのかもしれません。
 

世帯年収1000万円を超える世帯の割合が多いのは、意外なところ

北海道総合政策部計画局統計課の令和2年国勢調査によると、北海道の総人口は522万4614人で、平成27年の調査より、15万7119人減少しています。札幌市が197万3395人で、全道人口の37.8%を占めており、次いで旭川市32万9306人、函館市25万1084人、苫小牧市17万113人、帯広市16万6536人となっています。
 
世帯年収1000万円を超えるところが多い市町村はどこなのでしょうか。札幌市では、1000万円以上の収入がある世帯が3万7700世帯となっています。札幌に住んでいる人の世帯数は92万900世帯なので、上位4%ほどを占めていることになります。
 
一方で、旭川市には15万8220世帯が住んでいて、1000万円以上の収入がある世帯は、4700世帯あります。よって、旭川市に住んでいる世帯のおよそ3%ほどです。
 
世帯年収1000万円を超える割合が高い市町村は、芽室町や八雲町、別海町で、全体の6%以上にもなります。芽室町は、小麦・てん菜・ばれいしょ・豆類・スイートコーンなどの畑作が盛んなところです。八雲町は水産業・酪農・農業が盛んで、別海町は全国1位の生乳生産量を誇ります。農業や漁業に従事している人の中に、高い収入を得ている人もいることが分かります。
 
その他に注目するべきところは、猿払村です。猿払村は、2019年の村民一人当たりの平均所得が620万円になっています。日本最北の村で、人口は2600人ほどです。ホタテの漁が盛んなところで、年間100億円以上の漁獲生産高があることから、このような年収になっています。10年計画によるホタテ稚貝放流事業が成功し、たくさんのホタテが捕れるようになったのです。
 

日本の平均的な世帯収入と比べると、北海道に住む人の収入は?

平成30年の住宅・土地統計調査によると、全国には5361万6300世帯があり、そのうち、1000万円以上稼いでいる世帯数は、355万9000世帯になります。およそ、6.6%の世帯が、1000万円以上の収入を得ているといえるでしょう。
 
総務省自治行政局住民制度課によると、日本の世帯数は令和3年1月1日で5949万7356世帯のため、実態に近い数字だといえそうです。それに対して、北海道に住んでいる人のうち、年収1000万円以上を稼いでいる割合は、3.7%なので、北海道に住む人の世帯収入は、平均よりも低くなります。
 
厚生労働省の、令和2年賃金構造基本統計調査によると、年収の全国平均は307万7000円です。そして、北海道の年収は、272万8000円になります。最も高かったのは、東京で、373万6000円でした。東京よりも、平均10万円賃金が安いことになります。毎月の賃金に、時間外労働、ボーナスなどを加えて計算すると、年収447万円ほどになります。世帯年収1000万円だと、この2倍以上になります。
 
北海道は一人暮らしや核家庭が多く、大家族はあまりいません。総世帯に占める4人家族の割合は、全国では12.7%ですが、北海道では9.5%になっています。よって、稼ぎ手がたくさんいる世帯は少なくなるので、世帯収入も低いといえるでしょう。
 

北海道で世帯年収1000万円は、かなりの高所得世帯

これまでのデータから、北海道で世帯収入が1000万円以上ある世帯は、とても高収入であることが分かります。日本全体でも高収入の部類に入りますが、北海道で1000万円以上ある人は、上位3.7%に入るためです。税金や保険料なども高くなってしまいますが、北海道は土地が首都圏に比べてとても安いので、生活費は抑えられます。
 
北海道で、世帯収入1000万円以上ある家は、かなりゆとりのある生活を送れるでしょう。
 
出典
平成30年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計第41-2表
令和2年国勢調査人口等基本集計結果の概要(北海道の人口・世帯数等の確定値)総務省統計局
住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数のポイント(令和3年1月1日現在) 総務省自治行政局住民制度課
厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集