更新日: 2022.01.31 年収

年収1000万円と年収800万円、引かれる税金はどれくらい違う?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

年収1000万円と年収800万円、引かれる税金はどれくらい違う?
日本において給与に課される所得税には超過累進課税制度が採用されているため、基本的には収入が多くなればなるほど、課される所得税の金額は大きくなります。
 
では、年収1000万円と年収800万円の場合では、引かれる所得税および住民税はどれくらい違ってくるのでしょうか。以下で見ていくことにしましょう。
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監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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所得税と住民税の計算方法

はじめに所得税と住民税の計算方法について見ておきましょう。分かりやすくするために、ここでは所得が給与のみというケースを前提として説明します。まず、所得税については、年間の給与総額から基礎控除や社会保険料控除といった各種所得控除の金額を引いて算出される課税所得の金額に税率を乗じて算出されます。
 
税率は、課税所得金額が195万円までは5パーセント、195万円から330万円までは10パーセント、330万円から650万円までは20パーセントといったように、収入が増えれば増えるほど高くなっていきます。なお、住宅ローン控除などの税額控除が利用できる場合には、算出された所得税額からその分を控除した金額を実際に納めることになります。
 
次に、住民税は所得割と均等割の2つから構成されています。このうち所得割の計算方法については、給与総額から所得控除分を差し引いて算出される課税所得に税率を乗じ、そこから税額控除分を引けば所得割の金額を算出することができるのです。
 
均等割の金額は自治体によって違ってきますが、多くの場合は5000円となっています。なお、住民税の税率は、課税所得の水準にかかわらず一律に10パーセントとされており、所得税と違って所得が増えても増加したりはしません。
 

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年収800万円の場合の所得税と住民税

所得税と住民税の計算方法が分かったところで、続いて年収が800万円の場合には、どれくらいの所得税と住民税が課せられるのかを見ていきましょう。なお、人によって利用できる所得控除や税額控除は異なるため、年収800万円の場合の所得税や住民税の金額は必ずしも一律というわけではありません。
 
この点、平均的な年収800万円のサラリーマンの場合には、基礎控除や社会保障料控除といった所得控除の金額は200万円程度であると言われており、その結果、課税所得金額は600万円前後となるのが一般的です。これに税率を掛けると、年間の所得税額はおおむね77万円程度となります。
 
結婚して子供がいるような場合には、配偶者控除や扶養控除などが利用できるため、実際の納税額はこれよりも小さくなります。
 
一方、住民税の税率は一律10パーセントですので、課税所得が600万円の場合だと、所得割分の税額は60万円程度となり、これに均等割分を加算した60万5000円程度を納める必要があります。所得税と合わせると、年間の税額は最大140万円弱となる計算です。
 

年収1000万円の場合の所得税と住民税

年収1000万円の場合の所得税と住民税の計算の仕方は、年収800万円の場合と同様です。ただし、年収1000万円の場合は、年収800年の場合よりも、より多くの社会保険料を負担しなければならないため、その分、所得控除の金額は大きいケースがほとんどです。
 
平均的には基礎控除なども含めると所得控除の金額は280万円程度となっており、それを踏まえると720万円前後が課税所得金額となります。
 
課税所得金額が720万円の場合の所得税と住民税の金額は、最大でそれぞれ約100万円と約70万円ですので、併せて170万円ほどの税金を負担しなければなりません。年収800万円のケースと比べると、30万円ほど多く税金を納める必要があるのです。
 

収入が増えるほど税負担は重くなる

以上で見てきたように、日本では基本的に収入が増えれば増えるほど、負担しなければならない税金の比率は大きくなります。そのため、年収1000万円と年収800万円とでは、額面の金額は200万円違いますが、実際に得られる手取り金額の差はそれよりも小さくなるのです。これが、収入が増えても思ったよりも生活が楽にならない理由の一つです。
 
国税庁ホームページ所得税の仕組み
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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