更新日: 2022.05.25 年収

富裕層は日本に何%いるの? 純金融資産保有額に見る富裕層の増減

富裕層は日本に何%いるの? 純金融資産保有額に見る富裕層の増減
富裕層に関する話題を耳にする機会が増えています。今回は、どれくらいの規模の資産を持っていると富裕層と呼ばれるのか、富裕層が日本全体にどのくらいいるかなどについて紹介します。
 
日本で富裕層が増えた理由について考えることで、目標としている生活水準を達成するための資産の振り向け方について、考え直すきっかけになるかもしれません。
川辺拓也

執筆者:川辺拓也(かわべ たくや)

2級ファイナンシャルプランナー

富裕層には5つの段階がある

株式会社野村総合研究所は「純金融資産保有額」という指標を用いて、あらゆる世帯を5つに分類しています。
 
純金融資産保有額とは、世帯が保有する預貯金や株式といった金融資産から、負債を差し引いた額です。

●超富裕層:純金融資産保有額が5億円以上
●富裕層:純金融資産保有額が1億円~5億円未満
●準富裕層:純金融資産保有額が5000万円~1億円未満
●アッパーマス層:純金融資産保有額が3000万円~5000万円未満
●マス層:純金融資産保有額が3000万円未満

この記事では、資産保有額が1億円以上、つまり「超富裕層」と「富裕層」の総称を広い意味での富裕層として捉えることにします。
 

公式サイトで申し込み

【PR】みずほ銀行カードローン

mizuho

おすすめポイント

・<金利年2.0%~14.0%
・ご利用限度額は10万円から最大800万円
・さらに入会金・年会費は無料!24時間、WEB申込受付中!

融資上限額 金利 審査時間
最大800万円 年2.0%~14.0%※1 最短当日
融資まで 来店
最短当日 -
※1 住宅ローンのご利用で、本カードローンの金利を年0.5%引き下げます。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%です。

総世帯の約2.4%が富裕層に該当

野村総合研究所が2020年に行った調査によると、「超富裕層」と「富裕層」は国内に133万世帯います。日本の全5583万世帯のうち、およそ2.4%が富裕層という計算になります。
 

 
「超富裕層」と「富裕層」の世帯数の推移は図表1の通りです。
 
図表1 *単位はすべて世帯

調査年 2005年 2007年 2009年 2011年 2013年 2015年 2017年 2019年
超富裕層 5.2万 6.1万 5.0万 5.0万 5.4万 7.3万 8.4万 8.7万
富裕層 81.3万 84.2万 79.5万 76.0万 95.3万 114.4万 118.3万 124万

出典:株式会社野村総合研究所 ニュースリリース より筆者が作成
 
「超富裕層」と「富裕層」の世帯数は、2013年に増加ペースが加速しています。
 
この時期は、アベノミクスによって株式市場が上り調子を維持した期間と重なります。「準富裕層」や「アッパーマス層」が保有していた株式などの資産価値が高まり、富裕層の増加に結び付いたと考えられます。
 

 

富裕層の純金融資産保有額は333兆円

「超富裕層」と「富裕層」の保有額の推移をみると、富裕層世帯数の増加と同じように、いずれも2013年以降の増加が目立ちます。
 
図表2

調査年 2005年 2007年 2009年 2011年 2013年 2015年 2017年 2019年
超富裕層 46兆円 65兆円 45兆円 44兆円 73兆円 75兆円 84兆円 97兆円
富裕層 167兆円 189兆円 150兆円 144兆円 168兆円 197兆円 215兆円 236兆円

出典:株式会社野村総合研究所 ニュースリリース より筆者が作成
 
富裕層の純金融資産保有額は上記2つの階層を合わせると333兆円に上ります。
 

富裕層は総世帯の約2.4%だが今後も増加するか注目

ここまでみてきた通り、富裕層の資産規模はその時々の株式市場の状況に大きく左右されます。
 
足元では景気後退の懸念も広がる中、今後も富裕層世帯数や純金融資産保有額が増加基調を維持するのかに注目が集まります。
 

出典

株式会社野村総合研究所 ニュースリリース 野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計
総務省統計局 令和2年国勢調査
 
執筆者:川辺拓也
2級ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集