更新日: 2022.08.19 年収

「健康で文化的な最低限度の生活」に必要な年収って?「1人暮らし」「子育て世帯」で考えてみよう!

「健康で文化的な最低限度の生活」に必要な年収って?「1人暮らし」「子育て世帯」で考えてみよう!
2022年6月に、生活保護の基準額引き下げは憲法に反しているとして、生活保護費の減額を取り消すよう求めた裁判が東京地方裁判所であり、東京地裁は原告の訴えを認めました。
 
それでは健康で文化的な最低限度の生活を送るためには、どのくらいの年収が必要なのでしょうか。
 
必要な費用は地域によって異なりますが、この記事では東京都で最低限度の生活をするために必要な費用を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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東京都で生活するにはどのくらいの費用が必要か

 

・北区で1人暮らし25歳の場合(男性・女性)

東京地方労働組合評議会が2019年12月に公表した調査結果によると、東京都北区で25歳の若者が1人暮らしをするために最低限必要な費用は、男性が24万9642円、女性が24万6362円となりました(社会保険料や税金込み)。
 
この金額は25平方メートルのマンションに住み、東京都新宿区にある勤め先に電車で通勤している人で、無理のない範囲で節約をした場合の試算です。
 
月に4回は友達や恋人などと外出する機会があることになっていますが、1回に使う金額は2000円と少なくなっています。東京23区で1人暮らしの若者が健康で文化的な最低限度の生活を送るには、少なくとも年収300万円は必要だといえるでしょう。
 

・練馬区で小学生と幼稚園児の2児を育てる30代夫婦の場合

同じく、東京地方労働組合評議会が2020年12月に公表した調査結果では、東京都で子育てをする世帯が必要な費用を試算しています。
 
これによると、小学生と幼稚園児の2児を育てる、練馬区の30代夫婦に最低限必要な消費支出は39万8739円で、万が一のときの予備費と合わせた最低生計費は43万8539円となっています。
 
ここに社会保険料や税金などを含めると、税引き前の月収が54万293円必要です。子育て世帯だと年収650万円ほどは必要ということになります。
 

・練馬区で大学生と高校生の2人を育てる50代夫婦の場合

一方、同じ練馬区で大学生と高校生の子ども2人を扶養する50代夫婦となると、最低生計費は64万1507円で、税引き前の月収は80万3618円となります。大学生と高校生を育てている世帯の場合、教育費が月に12万9758円と、最低生計費のおよそ3割を占めているのが特徴です。
 
年収換算すると964万3416円。東京都では私立高校などに通う高校生の授業料として、目安年収910万円以下の世帯を対象に助成金を出していますが、このモデル世帯だと助成金を満額、受け取れるかどうかが微妙なところです。大学生がいる家庭だと、1000万円前後の年収でも、人によっては生活が苦しく感じるかもしれません。
 

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社会保障は国民の生活を補完的に支える制度

国税庁の「民間給与実態統計調査(2020年)」では、日本の民間企業に勤める人の平均年収は433万円、厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況(2019年)」によると、日本の平均世帯年収は549万6000円です。
 
以上を踏まえると、東京都内で子育て家庭が健康で文化的な最低限度の生活を送るためには、平均以上の世帯年収が必要ということになります。
 

健康で文化的な生活には自助努力が必要とはいえ

東京都で健康で文化的な最低限度の生活を送るためには、1人暮らしでも300万円、子育て家庭だと650万円ほどの年収が必要です。子育て家庭だと平均的な世帯年収では生活が苦しく感じるかもしれません。
 
健康で文化的な生活を実現するためには、節約や貯蓄の見直しなど生活の工夫、家族の協力なども必要ですが個人で取り組めることには限界があります。厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会は2022年8月2日、今年度の地域別最低賃金額改定ついて、各都道府県30円ないし31円の引き上げ目安を提示する答申を取りまとめました。
 
過去最高額ですが物価高騰の中、焼け石に水だといった指摘もあります。企業には社会保障に頼らなくても自活できるだけの賃金の引き上げが求められているともいえるでしょう。
 

出典

日本弁護士連合会 東京地方裁判所判決を受け、改めて恣意的な生活保護基準引下げの見直しを求める会長声明(2022年7月6日)
東京地方労働組合評議会 東京都最低生計費試算調査結果
東京地方労働組合評議会 東京都最低生計費試算調査の結果について
厚生労働省 ナショナルミニマムに関する議論の参考資料
厚生労働省 社会保障とは何か
厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査結果の概況
国税庁 令和2年分民間給与実態統計調査
社会保障制度審議会 社会保障制度に関する勧告(昭和25年10月16日)
厚生労働省 中央最低賃金審議会(第64回、2022年8月2日)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部