更新日: 2022.09.30 年収

「社会保険の適用拡大」は年収が低い人も関係あるの?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「社会保険の適用拡大」は年収が低い人も関係あるの?
社会保険は公的年金や健康保険などの公的サービスを受けることができる制度ですが、2022年10月から対象の範囲が変わります。
 
関係ないと思われる人も多いと思いますが、実はパートやアルバイト勤務の人や扶養に入っている人には大きく関わる変更です。
 
そこで本記事では、社会保険の適用拡大について解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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これまでの社会保険の対象は?

社会保険は段階的に適用対象を拡大していましたが、現行の対象は2017年4月の適用拡大措置で追加されています。
 
週の所定労働時間が20時間以上であること、月額賃金が8万8000円以上であること、1年以上の雇用を見込めること、学生でないことの4つの要件を満たし、勤務先の従業員が501人以上だと社会保険の適用対象となっていました。
 
この要件を満たした場合は、社会保険の加入が義務付けられました。特に扶養に入っている人は、被扶養者の条件である年間収入130万円未満という所得の調整だけでなく、8万8000円の12ヶ月分である約106万円未満で調整しなければいけない場合もあります。
 

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今回の適用拡大でどのような人も対象になるのか?

今回の適用拡大では、雇用期間の見込みが2ヶ月以上であること、勤務先の従業員が101人以上であること、という変更があります。
 
これまでは、雇用期間の見込みについては1年以上でしたが、2ヶ月以上に短縮されています。そのため、より短時間労働者が社会保険の対象になりやすくなりました。また、従業員101人以上の企業に変更されたことで、社会保険の対象となる企業も多くなることがわかります。
 

社会保険の適用拡大で注意したいこと

社会保険の対象が拡大することで注意したいのは、今まで対象にならなかった人が社会保険の加入が義務付けられることです。
 
特に、前述したように扶養に入っている人は自身の雇用期間の見込みが2ヶ月以上で従業員数が101人以上の企業に勤めている場合は社会保険に加入することになり、扶養を抜けなければならない可能性もあります。
 
また、社会保険に加入するということは厚生年金保険料を納めなければなりません。厚生年金保険料の負担は企業と折半されますが、これまで自身で払わなくてもよかった保険料を納めることになるので、経済的な負担になるかもしれません。
 
年収が低い人も社会保険に加入しなければならない場合があるので、どのような人が対象になるのかは確認しておきたいところです。
 

社会保険の適用拡大はデメリットだけではない

社会保険の対象が拡大することはデメリットだけではありません。例えば、パートやアルバイトの人で今までは社会保険の対象外だった人が厚生年金に加入することができるので、将来の年金額の増額が見込めます。
 
具体的には、年収が106万円で厚生年金保険料が8100円だった場合、20年間加入すると月額9000円が一生涯増額されて受給することが可能です。
 
【図表1 年収106万円の場合】

図表1

 
厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト パート・アルバイトのみなさま」を参考に筆者作成
 
厚生年金保険料の負担をしなければいけませんが、将来に不安を感じている人は社会保険に加入することで年金を増額させることも選択肢の一つです。これまでと違って選択肢が広がったことは、メリットとも考えられますね。
 

まとめ

本記事では、社会保険の適用拡大について解説してきました。年収が低い場合でも社会保険の対象になりやすくなっているので、自身が対象になっているかを確認してみましょう。
 
扶養のことや保険料の負担のこと、将来の年金のことについて考え、自分に合ったものを選択してください。
 

出典

厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト パート・アルバイトのみなさま
厚生労働省 平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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