更新日: 2022.10.22 年収
「在宅ワーク」なら人と関わらずにできる?でも半数近くが「年収200万以下」?
この記事では、人と関わらずにできる仕事とみられている「在宅ワーカー」を中心に仕事内容や年収について説明します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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在宅ワーカーの仕事とは?
本記事でいう「人と関わらずにできる仕事」は、接客や折衝など対面での他人とのやり取りが無い、もしくは少ないという観点から在宅で働ける仕事を中心に紹介しています。しかし、実際には在宅の仕事にも、オンラインや電話での打ち合わせやメールによる仕事の受注など人との関わりは最低限存在します。
在宅ワーカーと一口にいっても、データ入力のようにシンプルな作業をはじめ、アイデアや創造性を求められるウェブデザイナー、翻訳、ウェブライター、プログラマーなど業種はさまざまです。スキルがあれば一定の機能を備えたパソコンなど、自宅にデスクワークができる環境があれば始められます。
また、雇用形態や出社しなくてはならない日数もさまざまで、週に何日かは出社しなければならない仕事から、全く出社せずに済む仕事まであります。全く出社せずに済む仕事を選ぶ場合、正社員やアルバイト・パートのように、直接雇用されるのではなく、企業と業務委託契約を結んで、個人事業主として働くことが多いです。
このほかに在宅で行える仕事は、システムエンジニアや音楽・映像制作といった高度な知識やや才能が求められる仕事か、シール張りの内職など単価が安い仕事になります。ちなみに、在宅以外で比較的人に関わらずにできる仕事は、検針員、ビルメンテナンス、警備員、工場作業員、貨物トラック運転手、自販機ドリンク補充スタッフ、新聞配達員、清掃員などが挙げられます。
年収100万円未満の割合が多いが半数以上は100万円以上稼いでいる
厚生労働省が実施した在宅ワーカーに関する調査によると、2013年時点で在宅ワーカーの数は約126万4000人、このうち専業で在宅ワークを行っている人の数は91万6000人でした。
また、在宅ワーカーに1ヶ月当たりの手取り収入を尋ねたところ、5万円以下が全体の27.7%と最も多く、次に10~19万円の18.5%、6~9万円の18%が続きました。中央値は10~19万円となるので、年収換算すると120~228万円となります。調査結果からは月10万円未満の人が全体の45.7%に上るものの、10万円以上稼ぐ人が半数を超え、月100万円以上という人は1.8%いました。
調査が行われた2013年と2020年では、コロナ禍の影響もあり働き方は大きく変わっています。
2020年に内閣官房が行った、在宅ワーカーに限らずフリーランス全体を対象とした調査では、主たる生計者が本業としてフリーランスの仕事をした場合、年収200万円以上300万円未満という人が最も多く、主たる生計者以外が本業としてフリーランスの仕事をした場合は、年収100万円未満が47%と最も多く、半数以上が年収200万円未満ということが分かっています。
在宅ワーカーの年収は人それぞれ違いますが、2つの調査から平均年収は200万円前後、仕事が軌道に乗るまでは年収100万円未満となる場合もあり得ることが分かります。
在宅ワーカーが年収を上げるには?
在宅ワーカーは年収が高い人とそうでない人で二分されていますが、収入を上げるにはそれなりの努力が必要です。まず、仕事を誰かに教えてもらえるわけではないため、自分で勉強をしてスキルを上げていく必要があります。
また、直接相手の顔を見ずに仕事をするため、丁寧な対応が求められることがあります。最初は、思うような報酬を得られないかもしれませんが、経験を積んでいくうちに収入も上がるかもしれません。
在宅ワーカーは働き方次第で年収が上がる
在宅ワーカーは年収100万円未満の割合が高いですが、本業として働く人の半数以上は月10万円(年収120万円)以上を稼いでいることも分かっています。最初は思うような報酬が得られないかもしれませんが、根気よく努力をしていくことで経験も年収も上がっていくかもしれません。それだけに、自分の意志や努力が大切な仕事といえるでしょう。
出典
厚生労働省 在宅ワークの実態
内閣官房日本経済再生総合事務局 フリーランス実態調査結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部