更新日: 2022.12.10 年収
年収アップのため「東京」か「大阪」に引越しを考えています…どちらがおすすめですか?
しかし、東京と大阪では年収がどのぐらい違うのでしょうか。また、生活にかかるお金や手元に残るお金はどれぐらい違うのでしょうか。この記事では、年収アップのために引っ越しをするなら、東京と大阪のどちらがよいのかを考えます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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平均年収が高いのは東京
2021年の「賃金構造基本統計調査」によると、東京都の給与所得者が1年間に受け取る平均的な給与総額は約500万7000円でした。また、1ヶ月に受け取る平均賃金は36万4200円と、47都道府県で最も高くなりました。
それに対し、関西2府4県に住んでいる人が1年間に受け取る平均的な給与総額は439万8000円で、大阪府の人が1ヶ月に受け取る平均賃金は32万6900円となっています。都道府県別の最低賃金をみても、東京都が1072円なのに対し、大阪府は1023円と50円近い差があります。このような結果から、大阪府で仕事をするよりも東京都で仕事をするほうが年収アップを期待できます。
東京は消費支出の額も多い
それでは、東京と大阪で日常生活にかかるお金はどのぐらい違うのでしょうか。2021年の総務省家計調査によると、東京都区部で、1年間にかかる消費支出の額は333万1103円だったのに対し、大阪市は235万9955円と100万円近く安くなりました。
また、単身世帯に限って地方ごとに1ヶ月にかかる消費支出の額をみると、関東地方は16万5693円なのに対し、近畿地方は15万2294円と、1万円以上安くなりました。単純に、平均年収から1年間にかかる消費支出の額を引くと、東京都区部よりも大阪市のほうが多くなります。
消費支出だけでなく、平均的な家賃も東京のほうが高いです。東京で人気のある中野駅周辺の家賃相場(ワンルーム)は8万円ですが、大阪で人気の高い江坂駅周辺の家賃相場は7万円と1万円以上も安いのが特徴です。また、大阪は主要駅周辺の家賃相場が高くありません。
例えば、大阪駅周辺は6万8000円、なんば駅周辺は6万5000円となっています。職場に徒歩で通える範囲内で、リーズナブルな家賃の部屋を探したいと考えているなら、大阪のほうがおすすめです。
引っ越し先を選ぶときの注意点
引っ越し先を選ぶ際には、年収や消費支出の額だけでなく、帰省のしやすさなども考える必要があります。例えば、仙台出身の人が東京に住んだ場合、帰省の際の交通費は片道1万890円ですが、大阪だと2万2330円と倍以上かかります。仮に年に2回帰省した場合、交通費だけでも4万円近い差が生じるのです。
また、東京都は関東近県の人が暮らしやすいのに対し、大阪府は西日本に住む人のほうが暮らしやすい傾向があります。町の雰囲気や文化も大きく異なるため、東京か大阪かで迷っている場合には、一度両方の土地を歩いてみて自分に合う地域を選ぶのがおすすめです。
年収の高さなら東京! 手元に残るお金の多さなら大阪!
年収の高さだけを考えるならば、東京都のほうが平均年収が高くなりますし、どのような雇用形態でも受け取れる賃金の額は多くなるでしょう。
しかし、東京都区部のほうが大阪市よりも消費支出の額が大きく、家賃相場も高いです。手元に残るお金の多さを比べたら、大阪府のほうが高くなるでしょう。東京と大阪では文化や雰囲気も大きく異なります。最終的には、自分の性格に合う場所を選ぶのがおすすめです。
出典
厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概要 都道府県別
国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査結果 第6表 国税局別の給与所得者数・給与額
厚生労働省 令和4年度地域別最低賃金改定状況
総務省 2021年家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表
<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額-11都市階級・地方・都道府県庁所在市別
総務省 2021年家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表
<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出-3都市階級・地方別
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部