更新日: 2022.12.13 年収
「航海士」の給料ってどのくらい? 主な業務内容は?
そこで、航海士の給料や業務内容について調べてみました。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
航海士とはどんな仕事?
航海士とは、大きいくくりでいうならば船に乗って働く船員です。その中でも船が安全に航海できるようにするのが航海士の役割です。経験などによっても異なりますが、航海士は次のような業務を任されます。
●航海計画の策定
●出航前の船の確認
●航海中は気象状況を確認して安全に航海できるかの確認
●航海中はレーダーやGPSなどを駆使して周囲の安全状況の確認
●安全に航海するための船員への指示
●船長のサポート
非常にやりがいがあり重要なポジションを任される仕事になりますが、その分大変な仕事です。一度海に出ると数ヶ月陸に戻ることができなかったり、24時間体制で仕事に当たったりすることが必要とされることもあります。人によってはこれらがネックとなり、航海士としての業務が苦痛で、最終的に離職してしまうこともあるようです。
逆にやりがいのある仕事を求めていたり、数ヶ月陸に戻れないことや24時間体制の仕事が苦でなかったりする場合は、航海士としてやりがいを感じながら働いていくことができるはずです。
航海士の給料
国家公務員としての航海士は、平均月給が45万4999円(海事職俸給表の一に該当)で、2021年の期末手当と勤勉手当(民間の賞与に相当)が4.3ヶ月、俸給(基本給)が36万2640円であることを踏まえると、年収は700万円前後になると想定されます。
民間の場合、indeed上の求人において船舶乗務員としての求人を見てみると、基本給のみの年収でおよそ380万円、船員としての求人では基本給のみの年収で403万円程度となっています。仮に賞与を年間4ヶ月と仮定すると、民間企業に就職しても500万円以上の年収を期待することができます。
もちろん、実際の給与額は本人の経験や保有スキル・資格、勤務先や業務の状況などによって異なります。それを踏まえても、一般的には高い水準の給与を得られる可能性のある仕事といえます。
航海士となるには?
航海士は海上という危険の伴う場所での安全を担う役割を任されるため、誰でも簡単になれるわけではありません。航海士としての資格、海技士免許を取得することが必要になります。その上で、求人に応募し、採用試験に合格する必要があります。
海技士免許は専門課程を有する高校や大学など一定のカリキュラムを有する学校を卒業するか、船員として就職して乗船履歴を有する人しか受験することができません。
試験への合格も踏まえると、航海士になるには専門課程を有する学校に通うことになるでしょう。海技士には1級から6級があり、求人によっては2級以上などといった要件が定められていたり、何級を持っているかによって給与が変動したりすることもあります。
また、単に航海士とはいっても具体的な業務内容や勤務条件は求人によって異なることがあります。航海士となることはもちろん、望む待遇で仕事をしていくには努力とタイミングが必要だと知っておいてください。
航海士は責任とやりがいのある仕事である
航海士は一般的に見て平均以上の給与が得られる可能性の高い仕事です。主な業務内容としては航路の計画策定など航海が安全かつ順調に行えるようサポートする仕事になります。
航海士は簡単になれる仕事ではありません。航海士になりたい方は一度自分でもよく調べてみてください。
出典
Indeed 日本での航海士の給与
国土交通省 大型船舶に乗り組むためには(海技士免許)
人事院 令和4年国家公務員給与等実態査報告書
執筆者:柘植輝
行政書士