更新日: 2022.12.27 年収
憧れの「宇宙飛行士」の年収教えます! やっぱり多い? 意外と少ない? 日本の平均年収と比べて実際どうなの?
本記事では、宇宙飛行士の年収や待遇、どうやってなるのかなどについて解説しています。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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宇宙飛行士になるには
日本人が宇宙飛行士になるには、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する宇宙飛行士候補選抜試験に合格する必要があります。宇宙飛行士候補選抜試験は非常に難易度が高く、2021年度は4127人の応募に対し、書類選抜が2266人と狭き門となっています。
ちなみに、13年ぶりに実施され、本稿執筆時点も選考が進められている宇宙飛行士候補選抜試験には、4127人が応募し、第0次選抜(英語ほか)と第一次選抜を突破したのは、わずか50人となっています。募集要項によるとその後、第二次選抜、第三次選抜の流れで選考が進みます。
宇宙飛行士の年収
日本において宇宙飛行士の年収はJAXAの常勤職員の中の「研究職」に該当し、研究職の平均年収は865万円ほどとなっています。国税庁が実施する「令和2年分 民間給与実態統計調査」では平均年収が433万円なので、865万円というと一般的なサラリーマンよりは高めといえますが、思ったほど高くないと感じる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、宇宙飛行士の中でも、JAXAでの経験等により、年収は変わってきます。しかし、基本的には宇宙飛行士だからといって、JAXAの中で特別な役職が準備されているわけでもなく、あくまでも組織の中の職務の一つという位置づけです。
宇宙飛行士は通常の収入以外にも収入が期待できる
平均年収865万円ほどの宇宙飛行士ですが、実はそれ以外にも収入があります。まずは、宇宙滞在期間中の「宇宙飛行士手当」についてです。宇宙空間はまだまだ未知の世界であり、また多くの危険が存在します。
そのため、宇宙滞在期間には「宇宙飛行士手当」が支給され、この手当はほぼ本給と同じくらいもらえる場合もあります。具体的には、スペースシャトルまたは国際宇宙ステーションへの搭乗にかかわる業務をする場合は、本給の10割程度が支給されます。
年収865万円の内、賞与を除くと619万円となりますので、一月当たり50万円程が毎月の本給で、さらにその同額が手当として支給されます。ただし、宇宙飛行士といっても宇宙滞在期間は限られているので、あくまでも一時的な収入増加といえるでしょう。
また、宇宙飛行士として活躍すると、将来的にテレビ出演や講演会、著書出版の機会もあるかもしれません。宇宙飛行士のキャリアを生かし、仮にJAXAを退職したとしても、さまざまな収入を得る方法はありそうです。
宇宙飛行士の福利厚生について
JAXAは独立行政法人として、公務員や大企業と同じように福利厚生も充実しています。
最新の「2021年度 宇宙飛行士候補者 募集要項」によると、住居手当や特殊勤務手当、必要に応じた宿舎の手配などのほか、完全週休二日制であり、ワークライフバランス休暇(7日)やフレックスタイム制度、テレワーク制度、そして独自の科学技術企業年金基金などの各種制度が用意されています。また、職員専用の保育園も施設内に存在し、育児や子育てと仕事を両立できる環境も整っています。
宇宙飛行士は年収以上にやりがいをもって働ける仕事
宇宙飛行士は人類の発展のために働くという、スケールが大きな仕事です。しかし、年収については民間の平均年収よりも高いとはいえ、難易度などを考えると高年収とはいえないかもしれません。ただし、宇宙飛行士は収入だけでは計れない、大変さを大きく超えたやりがいがあるといえるでしょう。
出典
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 2021年度 宇宙飛行士候補者 募集要項
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 2021年度 宇宙飛行士候補者の第一次選抜結果について
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の役職員の報酬・給与等について
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 職員給与規程
国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部