年収400万の生活レベルとは? 都内に1人暮らしするなら貯金は不可能?

配信日: 2023.04.06

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年収400万の生活レベルとは? 都内に1人暮らしするなら貯金は不可能?
正社員としての指標の1つとして使われる年収に、400万という数値があります。多くの方が年収400万円は欲しいと一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
 
そこで、年収400万円の生活レベルについて東京都内で1人暮らしをして貯金までできるのかどうか考えてみました。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

年収400万円の手取りってどれくらい?

年収400万円の手取り額ですが、独身であれば収入から社会保険料などを差し引くとおおむね310万円から320万円程度になることが推測されます。個人の状況によって具体的な手取り額は差がつくため今回は間をとって315万円と仮定して計算していきます。
 
すると月々の手取りは賞与を考慮しなければ26万円程度になります。賞与が年2ヶ月分あるとすると月々の手取りは22万5000円になるでしょう。年収400万円というと毎月30万円くらい手取りがありそうに感じられるかもしれませんが、現実はそうもいかないようです。
 
参考までに、正社員の平均年収は508万円となっており、年収400万円は平均よりも低い年収となっています。しかし、給与階級別分布で見ると年収300万円超から400万円以下が最も多く、続いて年収400万円超から500万円以下の層が多いことから中央値に近い年収だと考えられます。
 

年収400万円の生活レベルは?都内で1人暮らししながら貯金もできる?

年収400万円の生活レベルは決して高いとはいえませんが、独身であれば東京都内で1人暮らししながらの貯金も不可能ではありません。賞与なしで月々の手取り26万円と考えて計算してみると支出の一例は下記のようになります。
 
図表1
 

支出項目 支出金額
家賃 9万円
食費 4万円
水道光熱費 2万円
通信費 1万円
被服費 1万円
交際費 2万円
趣味・娯楽費 2万円
その他雑費 2万円
貯金 3万円
合計 26万円

 
※筆者作成
 
ざっくり見積もっても家賃に9万円割いて、趣味や娯楽などにお金をある程度使っても毎月3万円は貯金できる計算です。もしも家電の買い替えや病気などで突発的に大きな支出があったとしてもある程度は対応ができそうです。
 
自炊で食費を抑えられたり、お金をかけずに楽しめる趣味や娯楽を好んだりする方であれば、家賃に10万円以上かけても十分貯金もできそうです。
 
続いて年2ヶ月分の賞与含めて年収400万円という方で考えてみましょう。すると月々の支出は次のようになるでしょう。
 
図表2
 

支出項目 支出金額
家賃 8万円
食費 4万円
水道光熱費 2万円
通信費 1万円
被服費 1万円
交際費 2万円
趣味・娯楽費 1万円
その他雑費 1万5000円
貯金 2万円
合計 22万5000円

 
※筆者作成
 
貯金を意識してその他の支出を切り詰めて考えましたが、それでも貯金しながら東京都内での1人暮らしをしていくことは可能です。
 
月収とは別に40万円から50万円程度の賞与が生じることを踏まえると、本格的な貯蓄や大きな支出、月々の支出で苦しい部分はそこから賄うということも悪くはないでしょう。そう考えると年収400万円の生活水準は1人暮らしであれば決して低いものではないようです。
 

結婚や子育てを考えると東京都内で年収400万円は心もとない

年収400万円かつ東京都内で子育てをと考えるとなかなか難しいものがあります。1人暮らしと同じ感覚での貯金はほぼ不可能と考えてよいでしょう。特に子育てにおいて教育費は子どもが大学へ進学すると年間100万円以上かかることも珍しくはありません。
 
それを考えると、年収400万円の方は現在の勤務先で収入を増やせるよう努力する必要があるといえます。それが難しい場合は転職や副業といった形で収入を増やすことも考えたほうがよいでしょう。
 
そのほか、配偶者と共働きで2馬力で世帯年収を増やすという手も有効ですが、子育てが大変な時期はそれも難しくなる可能性が高いです。いずれにせよ年収400万円は1人暮らしであれば不自由がなくとも、結婚や子育てとなるとそれほど余裕がある収入ではありません。
 

年収400万円あれば東京都内でも不自由のないレベルで1人暮らしができる

年収400万円は東京都内でも貯蓄をしながら1人暮らしをすることが十分可能な年収です。日常的にぜいたくができるわけではないものの、多少大きな支出が生じても日々の支出を調整したりこれまでの貯蓄を用いての対応をしたりすることが可能であり、必要以上に不安を覚える必要もありません。
 
しかし、東京都内で結婚や子育てまで見据えると心もとない年収であり、将来を考えるのであれば年収を上げるための努力が必要です。これから年収400万円で1人暮らしをされる方はぜひ参考にしてください。
 

出典

国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査

 
執筆者:柘植輝
行政書士

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