更新日: 2023.07.13 年収

地方から上京を考えています。「年収340万円」で1人暮らしは難しいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

地方から上京を考えています。「年収340万円」で1人暮らしは難しいですか?
同じ日本国内でも、地方と都市部では生活にかかる金額は変わります。地方から上京すると、毎月の支出額の多さに驚く人もいるでしょう。そのような情報を事前に入手している人の中には、東京での1人暮らしは可能か不安になる人も少なくないようです。
 
今回は、年収340万円の人が東京都内で1人暮らしが可能かについて、消費支出額や家賃などのデータを踏まえた上で考えます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年収340万円の手取り額

年収340万円とはいっても、その金額のすべてを生活費に使えるわけではありません。そこから税金や保険料などの非消費支出が引かれ、残りが手取りとして手元に入ります。年収340万円の人であれば、手取り額は250~270万円ほどとなるでしょう。単純に12ヶ月で割ると、1ヶ月あたりの手取り額は、20万8000~22万5000円ほどとなります。
 

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地方よりも多くなる都市部での消費支出額

続いて、消費支出額を総務省統計局の「家計調査」を基に見ます。2022年の同調査によると、単身世帯1ヶ月あたりの平均消費支出額は、約16万1000円となっています。これは、全国平均です。「大都市」の分類では約17万円ですが、「関東」の分類では約17万8000円という結果でした。東京都内で1人暮らしをするとなると、この約17万8000円が、より実態に近い数字となるでしょう。
 

・消費の多くを占めるのは家賃

上記の金額には「住居」にかかる費用が少ない点に注意する必要があります。家計調査によると、1人暮らしの1ヶ月あたりの住居費用額は全国平均で約2万3000円、「大都市」で約2万5000円、「関東」で約2万9000円です。地方から出てきた人の多くは、東京都内に家を借りることになるでしょう。
 
特に23区内には、2万円台で借りられる家はほとんどないため、上記よりも毎月の消費支出額は多くなるとみられます。
 
総務省統計局が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」の2018年分の結果を見ると、東京都の1ヶ月あたりの家賃・間代は平均で約8万1000円です。
 
東建コーポレーション株式会社の運営する「ホームメイト」では、東京都内の1R~1DKで、もっとも家賃相場が高いのは千代田区で約11万8000円となっています。9万円台のエリアには江東区があり、8万円台のエリアには台東区、7万円台のエリアには新宿区や豊島区、荒川区などがあります。
 
また、大和ハウス工業株式会社運営の「賃貸住宅D-room」によれば、東京都の1R~1DKの家賃相場は7万8000円です。しかし、23区のうち半数以上が10万円を超えています。
 
家賃相場はいずれも2023年7月現在のものですが、1人暮らし用の部屋でも、家賃は最低7~8万円はかかるとみておく必要があるでしょう。しかし、家賃を除いた1ヶ月あたりの消費支出額が14~15万円とした場合、家賃に費やせる金額は6~7万円となります。年収340万円であれば1人暮らしは可能ですが、ぜいたくをしたり大きな家に住んだりするのは難しそうです。
 

生活費や家賃の節約方法は?

東京都内を黒字で生活するには、生活費や家賃の節約が欠かせないでしょう。ここでは、生活費や家賃を抑える方法について紹介します。
 

・福利厚生を積極的に活用する

勤める企業に家賃補助の福利厚生がある場合には、積極的に利用しましょう。また、社宅がある場合も、そこに住むことで家賃が抑えられる可能性があります。
 

・シェアハウスなどの利用も選択肢の1つ

家賃補助や社宅などがない企業で働く場合には、シェアハウスの利用も選択肢の1つです。上手に利用すれば、通常の賃貸物件よりも賃料を安く抑えられるでしょう。
 

・食費は自炊で抑える

消費支出に占める食費の割合も決して小さくはありません。外食を控え、自炊を心がけることでも節約が可能です。また、つい買ってしまいがちなお菓子やお酒なども控えながら、食費の節約に努めましょう。
 

ぜいたくをしなければ年収340万円でも東京23区内での1人暮らしは可能

年収340万円の人であれば、手取り額は毎月20~22万円ほどとなるでしょう。関東に住む1人暮らしの平均消費支出額は1ヶ月あたり、約17万8000円です。東京23区の家賃相場は8万円を超えるため、少しでもぜいたくをすれば赤字となりかねません。
 
企業の福利厚生を上手に活用したりシェアハウスに住んだり、あるいは食費を抑えたり工夫をすることで、都内での生活もじゅうぶん可能となります。丁寧に支出を計算し、計画的に上京を実現させましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 1世帯当たり1か月間の収入と支出 2022年

総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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