「もっと早く知りたかった」40代の平均年収、貯蓄額を統計から知る

配信日: 2023.07.22 更新日: 2023.07.24

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「もっと早く知りたかった」40代の平均年収、貯蓄額を統計から知る
40代は、子育てはもちろん、親や自身の老後に向かって経済的な悩みも尽きない時期ではないでしょうか。将来のことを考えているうち、同世代の平均年収と貯蓄額がどれくらいか気になることはありませんか?
 
今回は、統計から40代の平均年収と貯蓄額を見ていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

40代の平均年収は550万円前後

「令和4年賃金構造基本統計調査」によれば、40代の平均年収は、40歳から44歳で540万6000円、45歳から49歳で563万5300円となっています(決まって支給する現金給与額を12倍し、そこに年間賞与その他特別給与額を加えて集計)。
 
ここから、40代の平均年収はおおむね550万円前後と考えられます。ただし、子育てや親の介護など、夫婦どちらかが家庭重視の働き方をしているケースも少なくありません。
 
その点を踏まえ、平均年収額の高い男性をメインの家計の担い手と仮定してピックアップすると、40代男性の平均年収は40歳から44歳の平均年収は600万8200円、45歳から49歳では636万800円となります。以上から、大黒柱の40代の年収は、620万円前後と考えられます。
 

40代の平均貯蓄額は785万円

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」を参考に、預貯金を含む金融資産の保有額を「貯蓄額」と捉えると、40代の平均的な貯蓄額は785万円となります(金融資産を保有していない世帯も含む)。
 
この785万円を金融商品の種類別に見てみると、預貯金は331万円と42%程度。残りの58%ほどは株式や投資信託などで運用されているようです。
 
とはいえ、40代はまだ子育て中であったり住宅ローンの支払いが残っていたりと支出も多いことが予想され、800万円近い貯蓄ができている世帯は思うほど多くないでしょう。実際に同調査の金融商品保有額の中央値は200万円となっており、多くの40代は大きな額の貯蓄ができていないことが分かります。
 

平均年収と貯蓄額を知ったらそれを生かすことが重要

同世代の平均年収や貯蓄額を知って「よかった、自分はそれ以上だ」と安心したり、「まずい、どちらも平均以下だ」と感じていたりするだけではあまり意味がありません。大切なのはそれを知ってどう行動するかです。
 
例えば年収が平均に近い550万円の方で、貯蓄が700万円程度しかないという場合、もう少し頑張ってあと100万円程度の貯蓄に励んでいくというような具合です。あるいは、現時点で貯蓄が100万円程度なら、40代の中央値である200万円を目標に設定して節約に励むのもいいかもしれません。
 
また年収についても、40代で400万円程度であれば同世代の平均より低いことを認識し、まずは500万円台に上げられるよう転職や副業を行ってみる、昇進を狙うなどして給与アップを目指してみてはいかがでしょうか。
 

平均年収と貯蓄額を参考に今後のライフプランの策定を

統計から見た40代の平均年収や貯蓄額についてどう感じたでしょうか。思ったよりも平均年収や貯蓄額が大きかった、あるいは小さかったと人によって感じ方はさまざまだったでしょう。
 
40代は経済面で非常に重要な時期であり、この時期にどれくらい収入を得て、どれくらい貯蓄できるかで将来に差が付くといっても過言ではありません。現在の生活を安定させつつ老後への備えも両立していくために、今回の数値を参考にして改めて将来設計を考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

知るぽると (参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)
e-Stat 令和4年賃金構造基本統計調査
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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