更新日: 2023.07.30 年収
年収は800万円がベストは本当なのか? 幸福度で考える理想の収入と働き方
本記事では、幸福度で考える理想の収入と働き方を紹介します。まずは幸福度と年収の関係性を説明した後、年収以外の要素について解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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幸福度と年収の関係
内閣府が公表している「満足度・生活の質に関する調査報告書2022」によると、年収階層と雇用賃金満足度の関係として、「年収100万円未満」よりも「100万円以上300万円未満」のほうが満足度は低かったものの、その後は基本的に年収と満足度が比例しています。
最も満足度が高いのは、統計内で最も高額な年収層である「1000万円以上2000万円未満」の正規雇用者です。
次に、同じく内閣府が公表している「満足度・生活の質に関する調査に関する第4次報告書」でも、世帯年収別の家計と資産の満足度として、基本的に年収と満足度は比例しています。
ただし「3000万円以上5000万円未満」で頭打ちとなり、「5000万円以上1億円未満」、「1億円以上」と増加するに伴って満足度は低下しています。以上により、年収800万円を超えても満足度は上がりやすいものの、一定ラインに達した後は下がる傾向があります。
年収以外の幸福度について
年収は幸福度を上げるための重要な要素の一つですが、絶対的なものとはいえません。
キャリア支援サービスの「Forkwell」などを運営する株式会社grooves(東京都港区)が実施した「ITエンジニアの年収と幸福度」によると、Forkwellに登録する20〜60代までのエンジニア300名が、幸福度を向上させる年収以外の重要な要素として以下が挙げられています。
・リモートワーク
・自由な時間
・仕事の楽しさ
・成長できる環境
また、厚生労働省が公表している「令和4年版 過労死等防止対策白書 概要版」によると、男女ともに「一度もテレワークをしていない」よりも 「週1日程度」または「週2~3日程度」のほうが主観的幸福感は高いという結果が出ています。
ただし、テレワークが「毎日」になると、逆に幸福感は低くなるようです。
このように、年収の増加に伴って幸福度はアップしやすいものの、それ以外に「どのような働き方をしているのか」も大切です。特に日々会社に出社するのではなく、適度にリモートワーク(テレワーク)を入れて働くほうが、幸福度は高い傾向があります。
まとめ
本記事では、幸福度で考える理想の収入と働き方について紹介しました。基本的に年収と満足度は比例しているものの、一定ラインで頭打ちになる傾向が見られます。
また、年収以外の幸福度として「働き方」があり、特にリモートワーク(テレワーク)を適度に行うほうが、幸福度は高いといえるでしょう。
出典
内閣府 満足度・生活の質に関する調査報告書2022
内閣府 「満足度・生活の質に関する調査」に関する第4次報告書
株式会社grooves ITエンジニアの年収と幸福度
厚生労働省 令和4年版 過労死等防止対策白書 概要版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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