更新日: 2023.08.16 年収
世帯年収1000万円でも余裕なし!? どんな世帯でも節約を意識すべき理由とは
この記事では、年収が高くても生活に余裕がなくなる理由と、余裕を持って生活するための改善策について解説します。この記事を読むことで、だれでも家計管理ができるコツがわかります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収が高くても生活が苦しい理由
生活費が変化せずに、年収だけ増加するのであれば、生活は楽になるはずです。しかし、年収に比例して、生活費が増加する家庭も多いようです。総務省や文部科学省のデータをもとに、年収が高くても生活が苦しくなる理由について解説します。
年収が増加すると支出も増加する
総務省統計局の「令和4年 家計調査報告 家計収支編 」では、年収を5つの段階に分けた「年間収入五分位別」に平均年収や支出を算出しています。この調査結果によると、年収五分位の「第Ⅴ階級」における平均年収は1083万円、平均支出は約468万円(平均支出月額約39万円×12ヶ月)です。
一方で、「第Ⅳ階級」における平均年収は628万円、平均支出は約324万円(平均支出月額約27万円×12ヶ月)となっています。この結果から、「第Ⅳ階級」から「第Ⅴ階級」の間では、収入が増加するのに伴って、消費支出も増加していることがわかります。また、同様に第Ⅰ階級〜第Ⅲ階級で比較しても、年収と共に消費支出が増加する傾向がありました。
年収と同じように支出も増加する理由
年収と共に消費支出が増加する要因として、養育費や住居費の増加が影響していると考えられます。
文部科学省が実施した「令和3年度子供の学習費調査」によると、公立と私立のどちらの学校においても、年間収入の増加とともに学習費総額が多くなる傾向が確認できます。また、幼稚園から高校まで全ての学校種でも同様の傾向が確認できました。
一方、総務省統計局の「令和4年 家計調査報告 家計収支編 」では、全体的に年収五分位が上昇するにつれて住居費が増加する傾向も確認できます。
以上のデータから、年収の高い家庭では「子どもに良い教育を受けさせたい」「良い家に住みたい」と考え、養育費と住居費にお金を使っている傾向があるといえるでしょう。
年収に関わらず家計管理が大事
年収が増加すると、お金と心に余裕ができるため、細かい家計管理をしない方も多いのではないでしょうか。たしかに、収入が多ければ細かい家計管理をする必要がなくなるかもしれません。しかし、全く家計管理をしていないと、すぐにお金がなくなってしまいます。年収に関わらず、できる限り簡単に家計管理をするコツについて解説します。
固定費だけでも管理する
細かい家計簿をつけるのは大変です。特に、年収が多い家庭では大変な労力が必要でしょう。その場合は、固定費だけを管理するという方法をおすすめします。
固定費は、毎月支払う金額がほとんど変化しないため、管理するのも簡単です。しかし、知らず知らずのうちに増大して、家計を圧迫していくのも可能性が高いのも固定費の特徴です。管理しておくべき固定費の例は以下のとおりです。
・住居費
・教育費
・通信費
・生命保険
・サブスクサービス
必要なお金は先取りする
簡単で効果的な家計管理の方法として、生活費の先取りをおすすめします。
毎月の固定費を把握していれば、毎月、いくらのお金があれば固定費を支払えるかがわかります。固定費の金額と貯蓄する金額を先取りで確保し、残ったお金で1ヶ月過ごすことができれば、お金がなくなる心配はありません。年収に関わらず、生活費の先取りは非常に効果的な資金管理法です。
まとめ
この記事では、年収に関わらず生活に余裕がなくなってしまう理由と、年収が高くても生活に余裕を持たせるための対策について解説しました。
多くの方は、年収に応じて養育費や住居費にお金を使う傾向があります。そのため、年収が増加したとしても家計管理をしていなければ、生活に余裕がなくなってしまうのです。
簡単に家計管理をする方法として、固定費の管理と生活費の先取りをおすすめします。年収に関係なく、全ての世帯で家計管理をすることで余裕のある暮らしができるでしょう。
出典
総務省統計局 令和4年 家計調査報告 家計収支編
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査
厚生労働省 令和4年 国民生活基礎調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー