更新日: 2023.08.17 年収

「年収1000万円」はお金持ちではない? 生活が苦しくてデメリットが多いって本当ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「年収1000万円」はお金持ちではない? 生活が苦しくてデメリットが多いって本当ですか?
年収1000万円と聞くと、どのような生活をイメージするでしょうか。お金持ちで自分の好きなものを不自由なく買えると想像される方も多いかもしれません。ただし実際にはイメージするほどお金持ちではなく、むしろ生活が厳しくてデメリットが多い場合もあります。
 
本記事では、年収1000万円世帯の理想と現実について、会社員など給与所得者の場合をもとに解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年収1000万円の方はどれくらいいる?

まず、年収1000万円を超える方はどれくらい存在するのでしょうか。国税庁が公表している「令和3年分民間給与実態統計調査」の給与階級別分布によると、年収1000万円を超える給与所得者数は男性で7.6%、女性は1.2%、男女合計平均だと4.9%となっています。
 
最も多いのは男性の場合は「400万円超 500万円以下」で17.5%、女性は「100万円超 200万円以下」で22.5%、男女合計平均だと「300万円超 400万円以下」が17.4%となっています。これらのデータからも年収1000万円を超える世帯は全体的に10%以下と少ないことが分かります。
 

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「年収1000万円はお金持ち」ではない?

「年収1000万円を超える世帯は少数派だからお金持ちに違いない」と考える方も多いかもしれませんが、そうとは限りません。というのも1000万円の数字はあくまで税金や社会保険料などが控除される前の額面金額であり、全額自由に使えるわけではありません。そのため、年収1000万円あるとお金持ちといえるかどうかは可処分所得の部分で判断する必要があります。
 
手取り収入は一般的に額面の75%程度といわれることが多いため、今回もそれに当てはめると年収1000万円の手取り収入は750万円(月額ベースでは約60万円)です。この金額が多いか少ないかはそれぞれの価値観や考え方などによって変化するため一概には言えませんが、「思ったより少ない」、「これではまだ贅沢できない」と考える方も多いのではないでしょうか。
 

年収1000万円世帯は損? デメリットはある?

年収1000万円あっても悠々自適な生活ができるわけではない一方で、国や自治体からの補助金や手当などの支給が減ったり、対象外となることがあります。そのため年収1000万円はお金持ちどころか損ばかりして貧乏になるといわれることも少なくありません。今回は児童手当の所得制限を例に挙げて解説します。
 
児童手当とは中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している人に支給されるもので、原則3歳未満の場合は3万円、3歳以上小学校修了前は1万5000円(第3子以降は1万5000円)、中学生は1万円、それぞれ子ども1人あたり月額支給されます。
 
ただし所得制限が設定されているため、誰でも上記の金額を受け取れるわけではありません。例えば、子どもが1人いる場合、所得が660万円を超えると特例給付として月額5000円支給され、896万円を超えると支給されなくなります。
 
扶養する子どもの数によって変化しますが、年収1000万円を超えると特例給付の5000円に抑えられ、場合によっては支給がなくなることもあります。仮に3歳未満の子どもが1人いて支給がなくなると、受け取れる方との間に年間18万円の差が発生する形となり、影響は大きいといえるでしょう。
 

まとめ

今回は年収1000万円はお金持ちではないのか、生活が苦しくてデメリットが多いのは本当なのか解説しました。
 
「高収入貧乏」などといわれることもありますが、年収1000万円あっても各種手当ての削減等で生活が苦しくなることも少なくありません。もちろん年収1000万円以上を目指すことは素晴らしいことですが、到達しても安心することなく、さらなる収入の増加や投資などで資産形成を行うことが大切です。
 

出典

国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
内閣府 児童手当制度のご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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