更新日: 2023.10.10 年収
40代夫婦で世帯年収600万円です。これって少ないですか?
本記事では、40代の家庭の平均世帯年収をご紹介したうえで、40代で起こり得る大きな出費や退職後のお金について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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世帯主が40代の家庭における平均世帯年収は?
厚生労働省が公表した「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯主が40代の家庭の世帯年収は平均で728万5000円であることが分かりました。
そのため、40代夫婦で世帯年収600万円の場合は、平均よりは少ないということになります。なお、国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、40代の平均年収は以下のようになっています。
・40歳~44歳(男性):約584万円
・45歳~49歳(男性):約630万円
・40歳~44歳(女性):約324万円
・45歳~49歳(女性):約328万円
40代で起こりえる大きな出費
40代の方にとって大きな出費のひとつが教育費です。
文部科学省が発表した「令和3年度 子供の学習費調査」によると、幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間の学習費総額は、すべて公立の場合で574万円、すべて私立の場合で1838万円かかることが分かりました。
さらに、子どもが大学へ通う場合は以下のような出費が発生します。
表1(大学4年間でかかる費用)
入学費用 | 在学費用 | 合計 | |
---|---|---|---|
国公立 | 67万2000円 | 414万円 | 481万2000円 |
私立(文系) | 81万8000円 | 608万円 | 689万8000円 |
私立(理系) | 88万8000円 | 732万8000円 | 821万6000円 |
※日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」をもとに筆者作成
実家を出て一人暮らしをする場合は、学費に加えて住居費や生活費も必要になるため、事前に子どもと話し合い、どのくらいの費用がかかるかを想定して準備する必要があるでしょう。
また、子どもの教育費とともに、自身の親の介護が始まる方もいるでしょう。公益財団法人「生命保険文化センター」の調査によると、住宅改造や介護用ベッドの購入費など、一時的にかかる費用の合計は平均74万円であることが分かりました。また介護サービスの利用料などでかかる費用は、平均で月8万3000円とのことです。
年金や退職金など、今の仕事を退職した後の収入を考えよう
教育費や介護費などの出費もありますすが、自分たちの老後資金も準備しなければなりません。
もらえる公的年金や退職金の額、自分たちの生活にどれくらいの費用がかかるのかを計算し、足りない分は早めに対策を取る必要があるでしょう。
40代から老後資金をためるなら、加入期間が10年以上かつ60歳から老齢給付金が受け取れる「iDeCo(個人型確定拠出年金)」がおすすめです。また、少額から積み立てられる「つみたてNISA」で資産形成を進めていく方法もあります。
これからの支出と収入を踏まえ、早めに準備しましょう
世帯主が40代の家庭の世帯年収は平均728万5000円といわれているため、世帯年収600万円の場合は、年収が多いとはいえません。
しかし大事なことは年収の大きさではなく、今後の収入と支出を計算し、準備することです。計画的な家計管理や老後資金の運用を行うなどして、将来に向けて備えましょう。
出典
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 各種世帯の所得等の状況
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査結果 第10表 事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果
日本政策金融公庫(JFC) 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
公益財団法人 生命保険文化センター 生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー