更新日: 2023.10.18 年収

看護師の平均給与はどれくらい?国立の病院だと「公務員」になるの?

看護師の平均給与はどれくらい?国立の病院だと「公務員」になるの?
高齢化社会にともない、医療や介護を必要とする人が増える一方で、医療・福祉分野の人材不足が問題となっています。厚生労働省の「令和4年版厚生労働白書」によると、2040年(令和22年)には、医療・福祉分野の就業者数は、96万人も不足する見込みとのことです。
 
人手不足が心配されるなか、医療従事者の平均年収は、一般企業よりも高いとされています。そこで今回は、「看護師」の仕事事情について解説します。さらに看護師には「公務員看護師」という働き方がありますので、一般看護師との相違点についても解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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看護師の平均給与

先述の「令和4年版厚生労働白書」によると、2021年(令和3年)における看護師の平均賃金は、月額39万9000円とのことです。全産業の平均賃金(35万5000円)と比較すると、4万4000円高いことが分かります。
 

図表

出典:厚生労働省「令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-第1部 社会保障を支える人材の確保 第1章 社会保障を支える人材を取り巻く状況」より引用
 
年齢別に平均賃金を見てみると、20~24歳の看護師における平均賃金は32万5000円であり、全産業(26万2000円)よりも、初任給が高い傾向にあるようです。そのまま、55~59歳まで賃金の上昇が見られ、看護師の平均賃金の最高値は46万9000円です。
 
しかし、35~39歳時点での平均賃金の上昇幅は、全産業のほうが高く、全産業での最高値は49万2000円でした。
 
看護師のほうが初任給は高いですが、昇給の経緯を見ると、全産業のほうが、平均賃金が高いことが分かります。
 
しかし、平均賃金の最低値を見ると、全産業が26万2000円であることに対して、看護師は32万5000円という結果でした。もちろん、職場によっても賃金は異なるため、あくまでも平均値での結果です。
 

「公務員看護師」とは?

看護師でも、職場によっては「公務員」として働くことが可能です。「公務員看護師」は、国や自治体が運営する公的機関(国立病院や県立病院など)で働く看護師を指します。業務内容は、働く病院によって多少異なりますが、一般的には、民間病院の看護師業務と大きくは変わりません。
 
民間病院で働く看護師と比較して、公務員看護師には、以下のメリットが考えられます。
 

・給与水準が高い傾向にある
・福利厚生が充実している
・安定して働ける
・研修制度が整っている

 
職場によっては、公務員看護師は昇給しやすく、退職金やボーナスが充実していることから、給与水準が高い傾向にあるようです。さらに、国や自治体が運営していることから、福利厚生も充実しており、働きやすい環境が整っていることも魅力の一つです。
 
また、さまざまな研修制度が用意されていることから、看護師としてのキャリアアップが目指しやすいといえるでしょう。
 
一方で、副業が禁止されているとか、建物・設備がやや古い病院が多いことなどが、デメリットとして挙げられます。
 

看護師の平均賃金は標準よりも高い傾向にある

看護師の平均賃金は39万9000円と、ほかの産業の平均値よりも高い傾向にあることが分かりました。さらに「公務員看護師」であれば、安定した収入が見込めるだけではなく、ワークライフバランスやキャリアアップの実現も不可能ではありません。
 
働く場所によっても、給与や規則は異なりますので、自分のライフスタイルに合った働き方を選択しましょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-第1部 社会保障を支える人材の確保 第1章 社会保障を支える人材を取り巻く状況(7・28・29ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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