更新日: 2023.10.29 年収
婚活で良い人と巡り合えましたが、年収が「400万円」で私より低いです。そこまでの高年収は望みませんが、不安な気持ちもあります…
しかし、生涯をともにする伴侶として、相手の「年収」を無視することはできないという人も多いでしょう。ここでは、自分より年収が低い男性との結婚に不安を抱く女性のケースを取り上げました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収「400万円」は一般的に高いのか低いのか
事例として、最近婚活をして良い人と出会えたものの不安な気持ちがあるという女性のケースを取り上げます。彼女が出会った人の年収は400万円であり、自身の年収より低いことが気になっているということです。
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は458万円で、事例の年収400万円はこれよりも少し低い金額となります。
なお、この平均給与を男女別に見た場合は、男性(563万円)と女性(314万円)とでは249万円の開きがあり、正社員(523万円)と正社員以外(201万円)とでは322万円の差があります。
ただ、年収400万円に関しては、全年代の平均年収が403万円(男性:449万円、女性:347万円)とのデータ(doda)もあります。こちらと比較すると400万円が特別低いとは言えません。また、年代が上がるにつれて年収も増えていく傾向にあります。
例えば、20代の平均年収は342万円(男性:365万円、女性:319万円)ですが、30代では435万円(男性:474万円、女性:377万円)となっています。しかし、全年代を通じて最も割合が高いのは「300~400万円未満」で、20代では39.2%を占めることが大きな特徴です。
お互いの年収をどう捉えるのかが大事
前段落で取り上げたデータの共通点として、全体として年収は男性のほうが多い点が挙げられます。「男女雇用機会均等法第5条、第6条」や「労働基準法第4条」(男女同一賃金の原則)などの法整備が進んできたとは言え、一般的に年収は男性のほうが多いのが現状です。
また、結婚相談所に入会する際、男性のみに年収条件を定めるところもあります。このようななかで、女性よりも男性のほうが年収が低い場合、お互いがどのように向き合うのかが重要です。
年収が自分よりも少ない男性と結婚する場合、経済的な不安は拭えない人もいるでしょう。共働きを続けることで収入面のカバーは可能ですが、自分が病気や怪我などで働けなくなったとき、相手の収入だけで生活できるのかどうかも大きな課題になります。
男女問わず、「自分のほうがたくさん稼いでいるのに」との思いが態度に出ると、相手のプライドを傷付けることにもなりかねません。その結果、不幸な方向に向かってしまうこともあるため注意が必要です。
円満な家庭を築くためのポイント
夫婦円満でいるためには信頼関係を築くことが大切です。そのためには、お互いの価値観や金銭感覚にズレがないか、しっかり確認しましょう。例えば、高収入を得ている人のなかには、節約生活を送る相手に不満を感じるというケースもあるかもしれません。
自分の生活スタイルを変えるのが安易ではない場合も、歩み寄る努力は必要になるでしょう。もちろん、それがどちらか一方だけのストレスになると本末転倒なので、納得できるまで話し合うことがポイントです。
そのうえで、収入に不安を覚えるというのであれば、万一に備えて保険への加入などを検討することも選択のひとつです。お手軽な共済に入るというのも良いでしょう。なお、多くの生命保険は年齢が若いほど掛け金も安いので、少しでも若いうちに加入したほうが良いかもしれません。
また、将来的に子育てをしながら共働きを続ける場合は、まわりの理解や協力が不可欠です。そのためには、どちらかの実家での同居や近居をするなど、生活拠点をどうするかということも検討しましょう。
年収は男性のほうが多いのが一般的! 話し合い、信頼関係を築くことが大切
2つのデータからは、年収は男性のほうが多いことが分かりました。また、男性に収入面を条件づける結婚相談所もあることから、日本ではまだまだ男性が女性を養うとのイメージが大きいようですが、ケースによって実情はさまざまだと思います。
互いの年収に差があるときは、価値観や金銭感覚にズレが生じないようによく話し合っていくことが必要です。お互いが良好な関係を築けるように努めましょう。
出典
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
doda 年齢・年代別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー