更新日: 2023.10.30 年収

【年収600万!?】大学職員がホワイトって本当? 仕事内容やデメリットを知りたい!

【年収600万!?】大学職員がホワイトって本当? 仕事内容やデメリットを知りたい!
休日もたっぷりあって、給料も高いといわれる大学職員ですが、実際のところはどうなのでしょうか。本記事では、大学職員の年収や仕事内容について、デメリットもあわせて解説します。大学職員の仕事が気になる方は、参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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大学職員の平均年収や仕事内容は?

早速、気になる大学職員の平均年収を、国立大学と私立大学を例にあげて解説します。
 

大学職員の年収は?

文部科学省が公表している「国立大学法人及び大学共同利用機関法人の役職員の給与等の水準(令和4年度)の取りまとめ」によると、国立大学の事務・技術系職員の平均年間給与は、596万8000円でした。
 
この「平均年間給与」は、通勤手当や超過勤務手当、特殊勤務手当等の各種手当をのぞいた金額ですので、実際の収入はもう少し高くなりそうです。
 
具体的な例をあげると、東京大学の事務・技術系職員1610人(平均年齢45.2歳)の平均年間給与額は689万3000円です。内訳は給与が509万8000円、通勤手当17万6000円、賞与が179万5000円です。
※「令和4年度 国立大学法人東京大学の役職員の報酬・給与等について」より
 
また、京都大学の事務・技術系職員1172人(平均年齢44.2歳)の平均年間給与額は650万8000円でした。内訳は給与が475万2000円、通勤手当13万1000円、賞与が175万6000円です。
※「令和4年度 国立大学法人京都大学の役職員の報酬・給与等について」より
 
東の「東京大学」、西の「京都大学」を例にあげましたが、基本的な給与体系は国によるもので、都市部で高く、地方国立大学になると平均年間給与額は550万円以下のところも多くあるようです。
 
一方で、私立大学の平均給与額は、国立大学のような公的なデータはありませんが、各大学が公表している求人内容から金額をうかがうことができます。
 
例えば「慶応義塾大学」の事務系専任職員(2023年11月採用分)の採用情報によると、給与については以下のとおりです。
 

・25歳例/月給23万2400円 年収約420万円
・30歳例/月給34万5800円 年収約630万円

賞与は年に3回(6.4ヶ月程度)と、かなりの高水準です。
 

大学職員の仕事内容は?

次に、仕事内容を見てみましょう。大学職員の仕事は、大学内での事務や広報、管理運営などのサポートを行うことです。本項では、一般的な大学職員の仕事をご紹介します。
 
・学生課:学生の相談に乗ったり、奨学金の申請受付や就職支援などのサポート全般を行ったりする窓口です。
 
・教務課:授業のスケジュール管理や履修登録の手続きを行います。退学や休学の相談を受けたり、アドバイスを行ったりする場合もあります。
 
・広報課:大学のPR活動全般を行います。ホームページやSNSの運用、大学のパンフレットの編集や発行などを行います。
 
・入試課:オープンキャンパスの準備や実施、入試全般の運営などを行います。
 
その他にも、経理や総務、人事採用、図書館司書などの仕事があります。
 
ほぼ1年間の周期で仕事が行われ、基本的にノルマや競争がない、安定した職場だといえそうです。繁忙期以外は残業もあまりないことも多く、職場環境はゆったりしています。
 

「大学職員」職場の問題点とは? 仕事が向いていない人、向いている人

ご紹介したように、大学職員の仕事は給与も高く、まとまった休みも取りやすい、非常にホワイトな職場環境といえるでしょう。しかし、なかには大学職員に限界を感じて退職する人もいます。本項では、「大学職員に向かない人、向いている人」を解説します。
 

大学職員が感じる「デメリット」、大学職員に向いていない人とは?

・文部科学省の「大学の事務職員等の在り方について」によると、職員の力量や職場の在り方での不足点や課題について、「職員の専門性が欠けている」が46.8%,職員がキャリアプラン(将来希望するコース,将来なりたい職員像等)を策定する制度はあるかについて、63%が「いいえ」と回答しています。
 
このことから、大学事務を行ううえで、特別な専門スキルが身に付くような業務が少ないと考えられ、キャリアアップをしたい人には向かない職場でしょう。専門性や能力開発を求めている人にとっては、将来が不安に感じるかもしれません。
 
・同じ大学での勤務が続くことで、同じ仕事や環境で仕事のモチベーションを保つのが難しくなる人もいます。コツコツと毎日同じ仕事をこなすのが苦手な人や、刺激が欲しい人には向いていません。しかし、文部科学省の上記資料によると、大学内の異動は2年程度の短期間で行われるようで,その一方で専門性の高いスタッフを養成していくことは難しいとの意見もあります。
 
・大学職員は、基本的に年功序列で出世競争やノルマがほぼありません。そのため、漠然とこれより上のポストには就けない、頭打ち感を覚えることもあります。現状に危機意識のない職員も多いため、バリバリ仕事をしたり、人より出世したい上昇志向の強かったりする人には向いていません。
 

大学職員に向いているのは?

反対に向いているのは、下記のような人です。
 

・給与や休みなどを特に重視したい人
・ルーティンワークが苦にならず、コツコツと続けられる人
・マニュアルや前例に沿って仕事をすることに違和感がない人
・教育に携わりたい人

 

まとめ

本記事では、大学職員の仕事内容や気になる収入をご紹介しました。実際に給与面や休暇も恵まれている大学が多いため、かなり応募者も多く、人気があるようです。気になる方は、まず自分は大学職員に向いているのか、チェックしてみてください。
 

出典

文部科学省 事務・技術職員の平均年収
東京大学 令和4年度 国立大学法人東京大学の役職員の報酬・給与等について
京都大学 令和4年度 国立大学法人京都大学の役職員の報酬・給与等について 8p
文部科学省 職員が抱えている問題点
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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