更新日: 2023.11.21 年収

年収「800万円」の生活レベルを年収「1000万円」と比べるとどんな感じ?

執筆者 : 柘植輝

年収「800万円」の生活レベルを年収「1000万円」と比べるとどんな感じ?
年収800万円と1000万円との間には、200万円もの差があります。この200万円の差は、多くの方にとって大きく感じられることでしょう。しかし、この当人からは「年収800万円だった頃と比較して、年収1000万円になっても、200万円も年収が上がったとは思えない」といった声が上がることもあります。
 
そこで、年収800万円と1000万円の生活レベルを比べてみました。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

手取りの差はどれくらい?

まずは、年収800万円と1000万円の手取りについて、簡単に確認していきましょう。具体的な手取り額は、家族構成や節税の有無など、個別の事情によって異なります。そのため、図表1のような条件で簡易に試算していきます。
 
【図表1】

項目 年収800万円 年収1000万円
給与所得控除 190万円 195万円
基礎控除 48万円 48万円
健康保険
(自己負担分を年収の5%と仮定)
40万円 50万円
厚生年金
(自己負担分を年収の9.15%と仮定)
73万2000円 91万5000円
雇用保険
(自己負担分を年収の0.6%と仮定)
4万8000円 6万円
所得税 46万500円 79万1500円
住民税(10%と仮定) 44万4000円 60万9500円
手取り 591万5500円 706万300円

(筆者作成)
 
すると、年収800万円の手取りは、およそ592万円となります。それに対して年収1000万円の手取りはおよそ706万円となります。手取りの割り合いは、年収800万円でおよそ74%、年収1000万円で71%となります。給与所得控除の額が小さい分、手取りの割り合いとしては若干、年収1000万円のほうが低くなっています。
 
年収の差は200万円ですが、実質的な差は114万円ほどであり、年収の差から感じられるほど手取りに差は出ないようです。
 

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年収800万円と年収1000万円では生活レベルに驚くような差は出ない

年収800万円と1000万円とでは、家族構成など年収に関わる部分以外の条件が同じであれば、生活レベルにさほど大きな差は出ないといえるでしょう。
 
年収の手取りにおける差が114万円ほどということは、月々の手取りの差に換算すると、9万5000円です。手取りが増えているとはいえ、生活が劇的に変わるとまでとは言い切れないでしょう。多少のぜいたくであれば可能という範囲と考えられます。
 
例えば、飲食店での注文時に今までよりも値段があまり気にならなくなる、子どもの教育費の負担が軽減される、将来にそなえた貯金や投資に回すお金を増やせる、などが推測されます。
 
少なくとも、年収800万円のころと比べて、人生が劇的に変わったりするようなことはないでしょう。
 

仕事の満足度にも差がある

人生において仕事は非常に大きなウエイトを占めます。一般的な会社員であれば1日8時間、週5日という時間で、およそ40年間にわたって働きつづけます。残業や休日出勤が多い職場であれば、さらに多くの時間を費やすことになります。その仕事への満足度が高ければ、それは収入の差以上に大きな差となるでしょう。
 
内閣府の「満足度・生活の質に関する調査報告書 2023」によれば、「雇用環境と賃金」の満足度の推移を本人の年収別にみると、年収が高いほど満足度も高い傾向にあります(第4節「仕事への意識と満足度」より)。
 
そのため、年収800万円よりも1000万円のほうが、年収が高い分、人生の大部分を占める仕事に満足することができ、より充実した日々を過ごせる可能性があります。
 

まとめ

年収800万円と1000万円とを比べると、収入も手取りも高い年収1000万円のほうが、生活レベルは高くなりそうです。
 
とはいえ、月額換算した際の手取りの差は9万5000円程度と想定され、劇的に生活が変わるとまでは言い切れず、一部がワンランク上がるという範囲での差でしかないでしょう。
 
年収については、単に上を目指すより「自分が幸せに暮らせる年収はどれくらいなのか」と考えたほうが、人生は豊かになるのかもしれません。
 

出典

内閣府 満足度・生活の質に関する調査報告書 2023
国税庁 No.2260 所得税の税率
国税庁 No.1410 給与所得控除
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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