更新日: 2024.04.24 年収
大学中退後、アルバイトを転々とする息子。フリーターの年収と会社勤めの年収ではどれだけ差がでるのでしょうか?
今回は、フリーターの年収と会社勤めをしている人の年収の差を中心に、フリーターのメリットやデメリットも紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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正社員とフリーターの年収の違い
正社員とフリーターの年収の差を、国税庁実施の「令和4年分 民間給与実態統計調査」の結果で確認してみましょう。まず、日本人全体の平均年収は457万6000円となっています。男性の平均年収は563万3000円でした。
このうち、正社員の平均年収は523万3000円、男性正社員は583万8000円となっています。会社勤めをする人であれば平均でも年間に500万円以上稼ぐことができ、男性は600万円近い年収を得られることになるでしょう。
一方の、正社員以外の平均年収をみると、全体では200万5000円となっています。男性の正社員以外の人の平均年収は、270万4000円でした。同調査では、正社員以外は「パート・アルバイトなど」としているため、正社員以外の人の平均年収をフリーターの平均年収としても問題はないでしょう。
正社員と比較すると、フリーターは300万円以上年収が少ないことになります。生活水準や将来設計に大きな影響がでてもおかしくはありません。
フリーターのメリットとデメリット
フリーターは正社員と比較して年収は大幅に低い傾向があるものの、まったくメリットがないわけではありません。ここでは、フリーターのメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
アルバイトを転々とすると、それだけ多くの経験が積めます。さまざまな業種や職種を体験できるので、今後就職するつもりがある人は、その経験を活かせる可能性があるでしょう。フリーランスや個人事業主として生きていく場合の知識や技術の習得にも、多様な経験は役立ちます。自分の本当にやりたいことを見つける手段となる点もフリーターのメリットです。
ストレスがたまりにくい点もメリットです。アルバイトは、出勤の日や時間帯も自由に選べるケースが少なくありません。
デメリット
勤続年数や能力、成果によって収入を上げづらいのはフリーターのデメリットでしょう。とても優秀でも、アルバイトである限り正社員の収入を上回るのは困難です。ボーナスや福利厚生も、正社員と比較すると十分には受けられないケースが多々あります。
また、社会的信用が正社員と比較して低いため、ローンが組めなかったり賃貸の住居を借りられなかったりするケースも少なくありません。大学中退直後は問題が生じなくても、30代40代と年齢を重ねると生きづらさを感じるリスクもあります。しかし、そうなってからでは就職も難しく、一生アルバイトで食いつながなければならないおそれも出てくるでしょう。
将来について話し合ってみよう
20歳前後は、アルバイト社員としての需要も高いため、好きな仕事に就きやすいでしょう。しかし、フリーターのままでは正社員との収入差は確実に開いていきます。早い段階で将来に目を向け、自分の進む方向をある程度定めたうえで行動しなければいけません。
年収のデータも提示しつつ、また、年齢を重ねると就職が難しくなる点も伝えながら、一緒に将来について話し合ってみましょう。本人が意識を変えなければ状況も変わりません。
もちろん、将来設計があったうえでフリーターを選択している可能性もあります。就職のみが正しい選択というわけではなく、この先の生き方や稼ぎ方などを真剣に考えることが何よりも大切です。
フリーターと正社員の年収差は300万円以上
国の統計データをみると、正社員として働く人とそれ以外の働き方の人の年収には、300万円以上の差があることがわかります。決して小さな差ではありません。年収差以外にも、ボーナスや福利厚生が正社員よりも得づらく、社会的信用が低いといったデメリットもフリーターにはあります。
一方で、自由度が高く多様な経験が積める点はメリットです。さまざまな観点から将来について話し合う機会を設けてみるのもよいでしょう。
出典
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー