更新日: 2024.07.27 年収
40歳年収450万円。30歳過ぎてから10年間給料が「ほとんど増えていない」です。定年を迎えるまで今のままのキャリアでよいのか不安です…
そこで今回は、昇給がない場合に問題はないのかを調べてみました。30代から40代にかけての平均年収や、昇給がない場合の対策についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
勤続年数が長くても給料が上がらない……問題はない?
勤続年数は長くなっていくのに、給料が上がらないことに不安を抱くこともあるでしょう。何年たっても昇給がない場合、問題はないのでしょうか。広島県雇用労働情報サイト「わーくわくネットひろしま」では、この質問に対して以下のように回答しています。
「事業主は,昇給に関する事項を労働者に明示しなければなりませんが,必ず昇給させなければならないということではありません。」
昇給がないことに疑問を抱く場合は、まず就業規則や賃金規定に昇給の定めがないかを確認するのが大切です。昇給の時期について記載があった場合でも「会社の業績ややむを得ない事由がある場合には、その限りでない」といった文言があると、必ず昇給するわけではないでしょう。
一方で「昇給は毎年4月に行う」などの定めがある場合は、昇給させないことは問題となります。例えば30歳までは毎年昇給していて、労働者がその後の昇給も期待していた場合、企業は労働者の同意なしに賃金を据え置くことはできないものと考えられます。
30歳から10年間「年収450万円」のままの私……30代から40代の平均年収はどれくらい?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、30代から40代の平均年収は以下の通りです。
・30~34歳:463万4900円
・35~39歳:512万9700円
・40~44歳:547万5700円
・45~49歳:574万8200円
※「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」で算出
同調査から、30歳で年収450万円のときは平均年収に近かったものの、10年間昇給がなくて40歳になったときには、平均年収よりも97万5700円少ないことが分かります。
同調査によれば50代になってからも平均年収は上がっていくため、自身に昇給がない場合は同年代の平均年収と比較してさらに大きな差が出ると考えられるでしょう。
定年まで今のままのキャリアでよいのか不安……昇給がない場合の対策
40代になってからも昇給がない場合、定年まで今のままのキャリアでよいのか不安になる方もいるかもしれません。昇給がない場合の対策として、以下の方法を検討してみましょう。
・会社側と交渉する
昇給がない場合は、就業規則や賃金規定に定めがないかを確認して、規定に従って昇給を行うよう会社側と交渉できます。
多くの企業には労働組合があり、賃金水準や休暇の取り方など、労働条件をよくするために経営者と交渉を行います。業績や同業他社の給料の状況なども考慮して、労使交渉によって昇給を求めることもできるでしょう。
・転職を検討する
現職で昇給の見込みがない場合は、自身の経験やスキルを評価してくれる会社への転職も検討します。
ただし、転職をしたから年収が上がるとは限らず、年収が変わらない、または下がってしまう可能性もある点に注意が必要です。まずは自身の市場価値を確認して、転職活動を慎重に進めるようにしましょう。
会社は必ず昇給させなければならないわけではない! 昇給に関する事項を確認して対策をするのもあり
会社は昇給に関する事項を労働者に明示する必要がありますが、必ず昇給させなければならないわけではありません。しかし昇給のない会社に何年も勤めていると、自身の年収と同年代の平均年収に差が生まれることもあります。
30歳から40歳までの10年間に昇給がない場合は、就業規則や賃金規定に定めがないかを確認するとよいでしょう。そのうえで、個人的に交渉または労使交渉ができるかもしれません。
出典
広島県雇用労働情報サイト わーくわくネットひろしま 4-2 勤め続けても給料がまったく上がらない|労働相談Q&A
政府統計の総合窓口(e-Stat) 厚生労働省 賃金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類 表番号1 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 産業計
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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