息子が「調理師」になりたいと言い出しました。稼げるのか心配です。大学に行ってほしかったのですが…

配信日: 2024.08.11

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息子が「調理師」になりたいと言い出しました。稼げるのか心配です。大学に行ってほしかったのですが…
調理師を目指すうえで、調理師の資格取得と大学進学のどちらが将来的に有利かわからず、不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、調理師になる方法や調理師の収入について解説します。また、大学進学との比較についても触れているため、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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調理師になるには資格が必要

調理師として働くためには、国家資格である調理師免許が必要です。調理師免許を取得する場合は、厚生労働大臣指定の調理師養成施設を卒業するか、独学で調理師試験に合格する方法があります。
 
調理師養成施設は専門学校に多く、卒業することで無試験で調理師免許が取得可能です。養成施設に通うことによって、免許取得だけでなく、知識・技術の習得や就職先の紹介など調理師として必要なサポートを受けられます。
 
大学に通う場合でも、養成施設指定の学部を卒業することで、調理師免許の取得が可能です。しかし四年制大学は卒業までに時間がかかるため、働き始める際の実務経験が少ないことが懸念されます。
 
大学に通う前提でできるだけ早く調理師として働きたい方は、短期大学のなかにも養成施設指定の学部があるため、検討してみましょう。
 

調理師試験とは

調理師試験は、都道府県によって複数の受験会場が設定されています。複数の都道府県の会場での併願受験ができるのが特徴です。調理師試験の受験資格は、次のとおりです。

・中卒以上
 
・2年以上の調理実務経験を証明できる

また、試験科目は次の6科目に分かれています。

・公衆衛生学
 
・食品学
 
・栄養学
 
・食品衛生学
 
・調理理論
 
・食文化概論

試験の合否は全科目の合計得点で判断され、60%以上が合格ラインとなっています。ただし、2年以上の実務経験を証明できない場合には、受験資格や合格が取り消しとなる恐れがあるため注意が必要です。実務経験を証明する際の注意点は、次のとおりです。

・実務経験が証明日現在で2年以上
 
・パートやアルバイトの場合には、週4日以上かつ1日6時間以上の勤務が必要
 
・接客や配達は除く

さらに、調理師法施行規則に定められた施設、業種での経験が必要です。調理師法施行規則第4条では、次のような施設や業種が対象となっています。

・旅館や簡易宿泊施設を含む飲食店
 
・魚介類販売業
 
・惣菜製造業
 
・学校、病院などの給食施設(継続して1回20食以上、または1日50食以上調理していること)

調理師の収入

次に、調理師の収入を見ていきましょう。
 
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、調理師の平均年収は約270万円となっています。この平均年収は、職種全体で比較すると低めですが、あくまで平均値であり、就業条件や就職する企業によっても大きな差があるとされています。
 
特に現場統括の立場に就いたり、後輩の育成に携わったりすることもある30代~40代になると、年収が上がっているのが特徴です。男性調理師の月収は、20~24歳で約24万円、30~34歳で約29万円となっています。
 
一方で、女性調理師の月収は、20~24歳で約22万円、30~34歳で約23万円です。男性調理師の月収は年齢とともに上昇しているものの、女性調理師の場合には、男性ほど上昇していないことがわかります。
 

資格取得と大学進学どちらが有利?

調理師になるうえで、中学校卒業後に2年以上の実務経験を積み、調理師免許に合格するのが近道といえます。
 
大学に進学する際には、中学校卒業後から調理師免許取得を目指した場合に比べて、調理師として働き始めるタイミングが遅くなってしまいます。また、大学では調理以外の授業を受けなければならないため、調理師に関することだけに集中できるわけではありません。
 
ただし、大学では一般教養を学べる、調理師以外の選択肢も選べるなどのメリットもあるため、自分に合った選択をすることが大切です。
 

専門学校もおすすめ

短期大学よりも早く働き始めたい方は、専門学校もおすすめです。学校によっては1年で卒業できるカリキュラムが用意されているケースもあり、学校に通いつつも早い段階で調理師として働き始められます。
 
また、料理のジャンルごとに特化した学科が用意されている専門学校もあり、入学当初から進路が決まっている方にもおすすめです。専門的な技術と知識を取得したい方は、専門学校への入学も検討してみましょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 調理師法施行規則
令和5年賃金構造基本統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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