更新日: 2024.08.20 年収
都内で「独身貴族」として悠々自適に暮らしたい! 年収「1000万円」あれば十分ですか? 生活費などはいくらかかるのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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東京都で「独身貴族」と呼ばれるのに必要な年収は約1000万円が目安
総務省の2023年の「家計調査」によれば、単身勤労世帯の平均的な支出額は図表1のとおりです。
図表1
総務省統計局 家計調査2023年を基に筆者作成
このうち、水道光熱費や保健医療、被服・履物などは、どこに住んでどんな生活をしても、さほど大きな違いはありません。
独身貴族としてお金が多くかかるのは、「食料」「住居」の2つでしょう。まず食費については「自炊する際にもお金を惜しまずに高級な生鮮食品を購入し、自炊しないときは積極的に外食する」とイメージしてみます。
同調査によると、生鮮食品(野菜・果物・肉・魚など)の出費の合計は約1万2000円、外食費用は約1万円です。それぞれ3倍のお金をかけて生活すると仮定すると食料にかかる金額は月に約8万6000円です。
住居費は平均約2万4000円になっていますが、これは持ち家を含んだ数値で、賃貸の場合はこれより高くなる可能性があります。加えて、東京都に住む場合にはさらに多くの家賃が発生するのは明らかです。
全国宅地建物取引業協会連合会によれば、東京都23区のなかでも家賃が高い千代田区や港区のワンルーム・1L・1DKの部屋の2024年8月7日時点の家賃は約12万円になっています。
独身貴族なら、休日は子育てや家族サービスがなく、自分の趣味に自由にお金が使えるでしょう。教養娯楽費は平均で約1万9000円ですが、3倍の5万7000円かかると仮定します。
食費「8万6000円」住居「12万円」、教養娯楽「5万7000円」にほかの支出を合計すると、月の出費は約34万6000円と算出できました。1年の消費支出は約415万円です。この金額に加え、毎月の貯金や投資にも目を向けたいものです。
家計調査によれば、勤労者世帯の平均貯蓄率は38.3%でした。仮に手取り年収が700万円でそのうち40%を貯蓄または投資に回すとして、年間の貯金額は280万円です。残り420万円あれば、前記の生活費は賄えるでしょう。
手取りが年収の70%とすると、東京都心で独身貴族として悠々自適に生活できるのは年収1000万円が1つの目安になりそうです。もちろん、今回の計算はあくまで一例であり、「地方で生活する」「外食費を抑える」など、条件を変更すれば年収800万円くらいでも余裕のある生活は十分に可能でしょう。
年収アップを目指すならスキルアップや転職を視野に入れる
使えるお金を増やすには、不要な支出を切り詰めることが第一です。サブスクやスマホ代などを月1万円節約できれば、年間12万円のお小遣いが増えることになります。ただ、独身貴族と呼ばれるほどの支出を賄えるようになるなら、節約以外に、稼げる業界への「転職」を視野に入れると良いでしょう。
国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によれば、日本の給与所得者の平均年収は458万円ですが、平均よりも相場が高い業界に転職することで高年収を得やすくなります。
厚生労働省のjobtagによるとシステムエンジニア(基盤システム)の平均年収は684万9000円、経営コンサルタントの平均年収は947万6000円、不動産営業の平均年収は579万5000円です。いずれも平均年収を大きく上回っており、このような高年収が狙える業界に転職できれば、独身貴族の目安である年収1000万円に近づけるでしょう。
まとめ
今回の試算では、年収1000万円(手取り700万円)くらいあれば、東京都の一等地で悠々自適な独身生活を満喫することが可能と試算できました。高年収を実現するなら、全業界の平均より高い年収相場の業界に転職することを検討してみると良いでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 2023年 単身世帯 詳細結果表
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会 ハトマークサイト 賃料相場 東京都
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー