更新日: 2024.09.08 年収

「課長」から「部長」へ昇進する人は何%?それぞれの「平均年収」の差はどれくらい?

「課長」から「部長」へ昇進する人は何%?それぞれの「平均年収」の差はどれくらい?
部長は、会社の組織を管理する大きな責任のともなう仕事です。会社員の方で、ゆくゆくは部長に昇進したいという方もいるでしょう。しかし、実際に昇進できる数は少ないというイメージもあるかもしれません。
 
本記事では、「課長」から「部長」へ昇進できる割合や、年収がどのくらい違うかという点について、解説します。また、どんな人が部長に向いているかについてもご紹介しているため、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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課長から部長へ昇進する人の割合

多くの会社では、下から順に一般社員、主任、係長、課長、次長、部長といった序列があります。そのなかでも、部長へ昇進できる割合は限られているのです。
 
株式会社パーソル総合研究所が2022年に行った「管理職の異動配置に関する実態調査」によれば、課長から部長へ昇進する人の割合は以下の通りです。


・昇進率1~2割:67%
・昇進率3割前後:28%
・昇進率5割前後:6%

以上の結果では、昇進率が3割以下がほとんどを占めています。そのため部長へ昇進できる確率は低く、狭き門といえるでしょう。
 
課の責任者である課長と比べ、部長は組織内の管理職として大きな権限を持ちます。それゆえ、課長としての実績以上に、人を束ねる力や全般的なマネジメント能力を求められることが昇進の難しい理由でもあるでしょう。そのため、課長から部長へ昇進せず定年を迎える方も多いようです。
 
また、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によれば、課長の年齢、部長の年齢の男女平均は以下の通りです。


・課長級:48.8歳
・部長級:52.7歳

勤続年数はどちらも20年ほどと大きく変わりがないため、昇進できるか否かは適性や会社の人員の様子にもよることがうかがえます。
 

課長と部長の平均年収はどれくらい?

具体的に、課長と部長ではどのくらい平均年収に差があるのでしょうか。前項と同様に厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によれば、その差は表1の通りです。
 
表1

役職 男女計
部長 711万7200円 624万1200円 703万4400円
課長 594万7200円 522万円 584万2800円

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
表1より、男女それぞれで約100万円年収に差があることが分かります。しかし、この年収にはボーナスや手当は含まれていないため、もう少し年収は上がると考えられます。
 

部長になるために求められるスキル

課長から部長へ昇進して、年収を上げたいという方もいるでしょう。部長になるためには、業種への理解といった専門的なスキルに加えて、組織を動かすために以下のようなスキルが求められる傾向にあります。


・視座を高く持ち、メンバーに対し目標達成までの道筋が示せる
・人材育成を行い、働きやすい環境が作れる
・リスクやトラブルへの対処が適切である
・物事の本質を見極め、計画が立てられる

年収は高くなりますが、それだけ大きな責任がある役職です。もし部長まで昇進したいと考える方は経験を重ねるとともに、以上のようなスキルも磨いていきましょう。
 

課長から部長になれる人の割合は3割ほどで、平均年収の差は約100万円

課長から部長になる割合は少なく、昇進率は3割以下という会社がほとんどでした。そのため、課長から部長になりたくてもなれない人も一定数いるでしょう。昇進ができれば、男女ともに年収が100万円ほど上がるため魅力的に感じる方も多いかもしれません。
 
しかし、部長は会社の経営戦略や方針に大きくかかわる、責任の重い仕事でもあります。適性や培った経験も選出の基準となるようです。
 
もし今後部長になりたいという方は、お勤めの会社の部長の動きを参考にしたり、話を聞いてみたりすることもよいかもしれません。まずは、現在の役職で成果につなげ、役職を上げていくことで着実に部長に近づけるでしょう。
 

出典

株式会社パーソル総合研究所 管理職の異動配置に関する実態調査(2022年)
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況(7)役職別にみた賃金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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