「薬学部」と「医学部」は具体的に何が違うのでしょうか? また「学費はどれくらい違う」のですか?
配信日: 2024.10.07
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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薬学部と医学部の違い
薬学部は、人体や病気の基礎から薬の影響、適正な薬の使い方などを大学で6年間学びます。薬学部卒業見込み、または卒業となれば薬剤師国家試験の受験資格を得ることができます。
医学部は「医師」になるために大学で6年間学び、医学を修めて病気の治療や薬物など医療のプロフェッショナルを目指す学部だといえるでしょう。医学部を卒業見込み、または卒業となったら医師国家試験の受験資格が得られ、その後試験に合格することで医師として認められることになります。
薬学部と医学部では共に「人を治す」ための知識を学びますが、勉強内容の違いや目指す資格の種類が異なるだけでなく、学費に大きな差があるのが特徴です。また、資格取得後のキャリアにより、年収にも大きな差が出るといわれています。
学費の差
国立大学の場合「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」が定められているため、標準額より学費を高く設定している大学以外は、医学部と薬学部の学費はほとんど同額となり、6年間で約350万円です。
私立大学の場合は、学校により学費が大きく異なりますが、薬学部の場合は6年間で約1000〜1400万円、医学部は約1850〜4600万円です。
医学部で最も学費が高いといわれる東京女子医科大学の令和7年度初年度の学生募集要項によると、初年度の納入学が1144万9000円、次年度以降が695万3000円であり、6年間で4621万4000円となります。
薬学部で最も学費が高いといわれる立命館大学では、初年度および次年度以降で1年間に239万6800円必要になるため、6年間で1438万800円が必要です。私立大学の場合、医学部は薬学部の4倍近い学費が必要になることが分かります。
資格取得後のキャリアの差
一般的に薬学部は「薬剤師」、医学部では「医師」の資格を取得し、それぞれのキャリアへと分かれていきます。
厚生労働省の「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、令和4年12月31日時点での全国の届出による薬剤師数は32万3690人です。
薬局の従事者は全体の58.6%おり、医療施設の従事者は19.3%、製薬会社・医薬品関係の企業で開発を行う薬剤師などの従事者は11.5%と、さまざまなキャリアに進みます。
医師数は全国の届け出によると34万3275人います。医療施設の従業者は全体の95.4%です。そのほか、官公庁の保健医療に携わるケースや医系技官、研究医として病気の治療法の分析などの道も選べるようです。
薬学部と医学部は年収に大きな差がある
医学部の学費は薬学部よりも高く、医師になるために私立大学へ進学すると多額な学費を要するといわれています。医学部と薬学部は6年間大学に通うという点では同じですが、一般的に医学部の方が学ぶ内容も多岐にわたります。
もし、将来の進路として薬学部・医学部を視野にいれているのであれば、学費に関してはもちろん、自身がどのように社会に貢献していきたいのかといった面も含め慎重に検討するようにしましょう。
出典
東京女子医科大学医学部 令和7年度学生募集要項【一般選抜】
立命館大学入試情報サイト 学費・奨学金
厚生労働省 令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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