更新日: 2024.10.19 年収

「年収400万円」で転職活動中ですが、面接で「年収500万円を希望」と言っても大丈夫でしょうか? 少しでも受かる確率を上げたいので、希望年収を伝えるのをためらってしまいます…

「年収400万円」で転職活動中ですが、面接で「年収500万円を希望」と言っても大丈夫でしょうか? 少しでも受かる確率を上げたいので、希望年収を伝えるのをためらってしまいます…
転職活動を行っていると、「どこまで要望を伝えていいものか」と迷ってしまうこともあるでしょう。特に、年収という希望条件について正直に伝えてよいのでしょうか。
 
本記事では転職活動において年収などの希望条件を正直に伝えるべきなのか、解説します。ぜひご参考にしてください。
小林裕

執筆者:小林裕(こばやし ゆう)

FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

自分が転職活動している理由を再確認するべき

結論の前に、ぜひおこなってもらいたいことは、「なぜ自分が今転職活動を行っているのかを再確認すること」です。
 
その結果、「年収アップが目的」と再認識したのであれば、「希望年収は正直に伝えるべき」という結論になります。希望年収を正直に伝えなければ、そもそも目標は達成されないからです。
 
転職活動にてさまざまな企業で面接を重ね、その場その場の面接官にとって理想的な自分を演じる内に、当初の価値観や転職活動の軸を見失ってしまうことがあります。
 
「低い年収でも目の前の企業から絶対に内定を得たい」のか、それとも「高い年収を提示してくれる企業を探したい」のか、両者の視点において、面接時の自身の発言内容はおのずと変わってくるでしょう。
 

企業側の視点で転職活動を考えてみるべき

面接を受ける側は、「どうせなら高い年収で雇ってほしい」と思っているのではないでしょうか。一方、企業側の視点は全くの逆で、「よい人材をできるだけ安い給料で雇いたい」と考えることが多いでしょう。採用活動は人材投資だからです。
 
そのため、「年収アップ」を目的に面接を受ける人は、自身が安い年収で採用されないよう、しっかりとアピールをするとともに、希望年収を伝えましょう。
 
転職活動の面接において、「希望年収」を伝えず、「年収アップが目的」とも口にしない場合には、多くのケースにおいて「現在の年収と同程度」の年収を提示されます。結果、年収アップは達成できないでしょう。
 

年収アップのために知っておくべきこと

さて前項にて、「年収アップが目的であればその旨を伝えるべき」としました。ここからは、年収アップのために知っておくべきことについて記載します。
 

競争相手を作り、提示年収を高めるべき

前提ですが、「転職活動」は「新卒採用」とは全く異なります。転職活動では各企業と「金額の交渉」を行います。その場面において、より高い年収を引き出しやすくなるのが「競争相手の存在」です。
 
例えば、面接を受ける人が自社の面接しか受けていない場合、採用側の企業は、より高い年収を提示するでしょうか。回答としては「提示しない」です。現在「年収400万円」のよい人材が「年収500万円」を希望しているとします。採用側企業はそのまま希望である「年収500万円」で雇い入れて完結です。
 
しかし、面接を受ける人が、「既に複数社から内定を受けている(もしくは選考が順調に進んでいる)」といった場合はどうでしょうか。「他社ではなく当社を選んでほしい」というインセンティブが働き、「より高い年収」を引き出しやすくなります。
 
本来「年収500万円」で雇われるはずだったところが、「年収550万円」になるかもしれません。
 
以上から、面接時には採用側の企業に競争相手の存在をしっかりと伝えましょう。自分を安売りすることがないよう立ち回るとよいですね。
 

最後に注意点

ここまで、転職活動にて希望年収を得るための考え方や方法を紹介しましたが、いくつか注意点があります。1つ目は、本記事にて記載した方法や考え方はあくまで「年収アップ」を転職の軸にした人向けの内容ということです。「働きやすさ」など、求める内容は人それぞれです。
 
また、高い年収を欲しがる姿ばかりが面接官の印象に残ってしまい、肝心な過去の実績や将来性をアピールできなければ、そもそも良い条件は提示されません。まずは自身の魅力を十二分に伝えられるように、面接練習に取り組んでみてください。
 
執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

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