更新日: 2024.10.28 年収

電車の「運転士」の「仕事内容」や「給料」はどのくらい? 「就職」するには、どのような「勉強」をしたらよいの?

電車の「運転士」の「仕事内容」や「給料」はどのくらい? 「就職」するには、どのような「勉強」をしたらよいの?
電車運転士は、公共交通機関において乗客や貨物を安全かつ正確に目的地まで運ぶ重要な役割を担っています。運転士になるためには、鉄道に関する専門知識や技術を学ぶだけでなく、常に冷静に判断する能力が求められるでしょう。
 
本記事では、電車の運転士の具体的な仕事内容や平均年収、運転士になるために学ぶべきことを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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電車の運転士とは

ここでは、電車の運転士の仕事内容や平均年収などを紹介します。運転士になりたいと考えている方は、参考にしてください。
 

電車の運転士の仕事内容

電車の運転士は、乗客や貨物を安全に目的地まで運ぶために多くの業務をこなさなければなりません。運転前には、電車区や運転区で点呼を受け、キーと運行予定の時刻表を受け取るとされています。
 
その後、担当する電車のモーターやブレーキ、パンタグラフ(集電装置)の動作確認を行い、車両の調子を点検します。確認や点検が終わると、電車を車庫から出庫させ、駅ホームへ移動させます。
 
駅に到着したら、乗客の乗降を確認し、車掌によるドアの開閉と出発の合図を待たなければなりません。発車後は、信号や踏切、線路の状態を常にチェックしながら運転を続けます。
 
車両の型や積載量、混雑具合、天候によってブレーキや加速の具合などが異なるため、適切な操作が必要です。また、電車の遅延や乗客の急病など、緊急時には迅速かつ冷静に対処し、運行に支障が出ないように行動しなければなりません。
 
なお、運転士は区間ごとに交代するといわれています。担当区間の運転が終わると、次の運転士に業務を引き継ぎます。運行終了後は、所属する電車区や運転区に戻り、助役に運転状況を報告して業務完了です。
 

電車の運転士の平均年収

年齢別に見た電車運転士の平均年収は、表1の通りです。
 
表1

20~24歳 393万1400円
25~29歳 500万1000円
30~34歳 558万3700円
35~39歳 623万8000円
40~44歳 699万7700円
45~49歳 737万5500円
50~54歳 748万6500円
55~59歳 717万6000円
60~64歳 512万7700円
65~69歳 337万7700円
70歳~ 387万3500円

※厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag「電車運転士」を基に筆者作成
 
なお、上記の金額は鉄道会社や担当路線などによって変動する可能性があるため、あくまで目安として確認してください。
 

電車の運転士になるには

電車運転士になるための第一歩は、鉄道会社に社員として入社することです。運転士を希望する場合、まずは車掌や駅務員としての業務を経験し、働く中で運転士としての適性が判断されます。適性が認められた場合、国土交通省が指定する「動力車操縦者養成所」に入所し、学科講習と技能講習を受けます。
 
養成所での訓練は約8~9ヶ月にわたり、訓練を終えた後「動力車操縦者試験」に合格すれば、電車運転士としての資格を取得できるといわれています。なお、電車運転士のほとんどは高校または専門学校を卒業した者であり、大学卒業者は少数派なようです。
 

理系・文系どちらのスキルも必要

電車運転士に求められるスキルは多岐にわたります。まず、安全に運行するためには、物理や数学といった理数系科目の基礎から応用までの理解が不可欠です。
 
「このカーブを時速何キロで曲がる必要があるか?」や「A地点でブレーキをかけた場合、何秒後に停車するのか?」といった具体的な計算を日常的に行わなければならず、理数系の知識は運転士の基本的なスキルといえるでしょう。
 
一方、運転士には文系科目の勉強も必要です。事故や故障が発生した際には、自身の置かれている状況や電車の状態を周囲に的確に伝える能力が必要です。
 
駅で全路線を管理する指令員に対して、簡潔かつ明確に現状を報告し、指示を仰ぐ必要もあります。伝達が不十分だと、事故の対応が遅れるなどして重大な影響をおよぼす可能性があるため、確実に相手に情報を伝えるための日本語力が求められるでしょう。
 

電車の運転士になるためには特別な免許が必要

電車運転士は、多岐にわたる業務と高い責任感が求められる職業だと考えられます。必要なスキルとして、理系科目の知識はもちろん、文系科目におけるコミュニケーション能力も必要になるでしょう。
 
一方、運転士は多くの乗客の安全を守る使命感も必要になる職業です。電車運転士を目指したい方は、必要な知識をしっかりと身につけ、実務経験を通じて成長していく必要があるでしょう。
 

出典

厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag 電車運転士
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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