更新日: 2024.11.16 年収
大学教員の役職の中で「教授」と「講師」だとどのくらい年収は変わるのでしょうか?
今回は教授と講師の年収を比較してみました。それぞれの仕事内容や、教授になるためにはどうしたらよいかについても調べてみましたので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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教授と講師の年収はどのくらい違う?
大学教員の役職で、教授と講師の年収はどのくらい違うのかについては、人事院の「令和5年職種別民間給与実態調査」を参考にできます。同調査によると、令和5年4月分におけるきまって支給する給与の平均支給額は以下の通りです。
・大学教授:74万7643円(年間:897万1716円)
・大学講師:55万6885円(年間:668万2620円)
同調査から、大学教授と大学講師では給与額の差が年間で約229万円であることが分かります。これにボーナスが加わると、支給額によって年収の差がさらに広がる可能性もあるでしょう。
教授と講師の立ち位置と仕事内容
教授と講師は大学教員の役職のひとつですが、役職はほかにもあります。役職を下から順にまとめると以下の通りです。
・博士研究員(ポスドク)
博士号を取得後に大学で任期付きの職に就いている研究員のことで、研究活動で業績を積んで、任期のない大学教員を目指します。
・助教
将来において教授を目指す大学教員の第一歩となる役職で、自身の研究活動と学生の指導を行います。
・講師
専門分野の研究活動と学生への教育を行う役職で、常勤と非常勤があります。
・准教授
教授の次に位置する役職で、専門分野の研究活動と学生への教育が主な業務です。
・教授
専門分野の研究活動と学生への教育を行い、大学・学部の運営などにも携わる権限の大きい役職です。
文部科学省の「大学の教員組織に関する関係条文等」によると、講師は「教授又は助教授に準ずる職務に従事する」者です。
講師となることができる者は「教授又は助教授(今の准教授)となることのできる者」または「その他特殊な専攻分野について、大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を有すると認められる者」のいずれかに該当する必要があります。
教授は「学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する」者です。教授の資格には、以下のいずれかに該当して「大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を有すると認められる」必要があります。
・博士の学位(外国において授与されたこれに相当する学位を含む。)を有し、研究上の業績を有する者
・研究上の業績が前号の者に準ずると認められる者
・大学において教授、助教授又は専任の講師の経歴(外国におけるこれらに相当する教員としての経歴を含む。)のある者
・芸術、体育等については、特殊な技能に秀でていると認められる者
・専攻分野について、特に優れた知識及び経験を有すると認められる者
教授になるためにはどうしたらよい?
大学教授になるには、一般的に大学卒業後に大学院へ進み、専門分野について研究を重ねて博士号を取得する必要があります。
大学院には通常2年間の修士課程と3年間の博士課程があり、博士号を取得するには最低5年はかかることが分かります。修士課程では所定の単位の修得と修士論文審査に合格しなければなりません。博士課程に進むと専門分野をさらに掘り下げて高度な研究を行い、審査の厳しい博士論文が認められる必要があります。
修士号・博士号を取得したら、大学教員になるために就職活動をします。大学教員として就職したら、博士研究員→助教→講師→准教授→教授とステップアップしていくことが一般的です。
教授は講師よりも上の役職! 年収差は約229万円
大学教員にはさまざまな役職があり、下から順に博士研究員・助教・講師・准教授・教授となっています。
教授は講師よりも上の役職で、令和5年4月分におけるきまって支給する給与の平均支給額は74万7643円(年間:897万1716円)で、講師の55万6885円(年間:668万2620円)と比較すると年間で約229万円の差があります。
大学教授になるには、大学院で修士課程と博士課程へ進み、修士号・博士号を取得することが一般的です。博士号を取得してから就職活動をして大学教員になり、助教や講師としてステップアップし、最終的に教授を目指します。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 人事院 職種別民間給与実態調査/令和5年職種別民間給与実態調査/統計表2 職種別平均支給額 表番号7 表7 職種別、年齢階層別平均支給額
文部科学省 大学の教員組織に関する関係条文等
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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