更新日: 2024.11.26 年収
青森の大学を卒業したら「給料の高い東京」へ出稼ぎに行くという友人。地方と都内で年収はそんなに変わるのでしょうか?
そこで今回は、地域別に賃金はどれほど違うのかについて調べてみました。都内へ出稼ぎに行く際の注意点についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
地域別の賃金を比較! 東京と青森では定年までにどのくらいの差が出る?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、地域によって賃金は大きく変わることが分かります。東京と青森の平均賃金を比較してみると以下の通りです。
●東京:36万8500円
●青森:24万9900円
東京と青森では、毎月平均11万8600円の差があることが分かります。青森でそのまま就職して平均賃金ほどの収入をもらう場合と、上京して働く場合では、年収換算で142万3200円もの差が生まれます。大学を卒業して23歳から定年の60歳まで働いたとすると、37年間の賃金差は5265万8400円です。
これはあくまでも都道府県別の平均賃金で計算した参考例であるため、業種や勤務先によって年収は異なるでしょう。しかし地域別の平均賃金に大きな差があることから、青森県の大学に通う友人が、卒業後に東京へ出稼ぎに行きたい気持ちも理解できるでしょう。
給料が高いから生活が楽になるとは限らない!? 東京と青森の生活費を比較
東京で働く方が、青森の地元に残って就職するよりも高い年収をもらえる可能性はありますが、給料が高いから生活が楽になるとは限りません。都内は物価が高くなる傾向にあるため、地方と比較して生活費も高くなると考えられます。
総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)」によると、東京都区部と青森市の、1世帯当たりの消費支出は以下の通りです。
●東京都区部:27万9319円
●青森市:21万2623円
両者を比較すると、1ヶ月当たりの消費支出には6万6696円の差があります。東京都区部では家賃が高くなる傾向にあり、住む家によっては消費支出がさらに高くなる可能性もあるでしょう。
飲食店やエンターテインメントが充実しているなど便利ですが、ライフスタイルによっては出費が増えてしまうことも考えられます。東京へ出稼ぎに出て高い給料が得られても、出費が増えてしまえば生活が楽になるとは限らないことが想定されます。
東京と青森の暮らしはそれぞれのメリット・デメリットを考えて検討しよう
東京で暮らすにしても青森で暮らすにしても、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自身のライフプランを考えて検討することが大切です。
例えば東京では、本記事で説明したように年収は高くなるかもしれませんが、家賃などの生活費が家計の負担になる可能性も考えられます。しかし首都圏に通勤可能な郊外に家を借りるなどして固定費を節約できれば、支出をおさえて家計のバランスを保てるかもしれません。
「青森で暮らせば年収は低くても生活費が安いから問題ない」と考える方もいるでしょう。しかし、地方での生活費については一概にいえない点に注意が必要です。
地方暮らしでは車が必需品になり、車を維持するために出費が増えるケースも考えられます。いずれにしても、情報をしっかりと収集しつつ「子育ては地方がいい」「東京でしっかり稼いで将来に備えたい」など、自身のライフプランを考えて住む場所を検討することは大切です。
東京と青森の平均賃金差は11万8600円! どちらの暮らしがいいかはそれぞれのライフプランによる
東京と青森の平均賃金を調べてみたところ、それぞれ36万8500円と24万9900円で、東京の方が11万8600円多いことが分かりました。年収換算にすると142万3200円、定年まで平均水準で稼いだとすればその差は5265万8400円にもなります。青森の大学を卒業してから地元で就職せず、東京へ出稼ぎへ行く友人の気持ちも分かるでしょう。
しかし東京では、青森と比較して生活費が毎月6万6696円多いようです。年収が高くても生活費など出費が多くなれば、東京での生活が楽であるとは言い切れません。ただし「東京は生活費が高い」「青森であれば生活費は安い」などと一概にはいえませんから、自身のライフプランに合わせてどちらの暮らしがいいかを決めるといいでしょう。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(15ページ)
総務省統計局 e-stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 2023年 総世帯 詳細結果表 表番号2
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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