私の会社では毎年「約2%」の昇給がありますが、「一般的な昇給率」はどれくらいなのでしょうか?
配信日: 2024.12.10
今回は昇給率の定義とあわせて、企業規模別の平均昇給率をまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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昇給率とは
昇給率とは、昇給前後の給料を比較して、何%昇給したかを求める割合のことです。昇給率を計算するには「昇給金額÷昇給前の給料×100」で計算できます。
例えば昇給前20万円、昇給後が20万5000円になったと仮定しましょう。この金額を計算式に当てはめると「5000円÷20万円×100」が計算式として成り立ち、昇給率は2.5%となります。なお、昇給率を計算する際は、各種手当や賞与などは加味しないことが一般的とされています。
また、昇給率が分かっていれば、将来どのくらいの年収になるかも計算できると考えられます。毎年昇給率が変わらないことが前提となりますが、基本給に対して昇給率を掛けていけば、おおよその給与を計算できるでしょう。
企業規模によって平均昇給率は異なる?
平均昇給率は、企業規模によって差があると考えられています。今回は一般社団法人日本経済団体連合会が2023年に発表しているデータを基に、それぞれの平均昇給率を確認していきましょう。
中小企業の場合
一般社団法人日本経済団体連合会が発表している「2023年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(加重平均)」によると、製造業の平均昇給率は3.19%(8659円)、非製造業の平均昇給率は2.65%(6924円)となりました。また、規模別の平均昇給率は表1の通りです。
表1
企業規模 | 平均昇給率 |
---|---|
100人未満 | 3.01%(7582円) |
100~300人未満 | 2.88%(7576円) |
300~500人未満 | 3.11%(8535円) |
※一般社団法人日本経済団体連合会「2023年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(加重平均)」を基に筆者作成
このことから、中小企業の場合は3%が昇給率の平均になると考えられるでしょう。
大手企業の場合
一般社団法人 日本経済団体連合会が発表している「2023年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果(加重平均)」に掲載されている全体の平均昇給率は3.99%(1万3362円)で、製造業は3.99%(1万3121円)、非製造業3.96%(1万4579円)との結果です。なお、今回は原則として従業員500人以上の企業を調査対象としています。
ただし、割合ではなく金額を見ると分かるように、昇給率の割合が大きい=金額も高いわけではないようです。あくまでも昇給前の給与を基に計算されるものです。
そのため、20万円の給与に対して3.99%の昇給率を適用されるよりも、22万円の給与に対して3.96%の昇給率を適用されるほうが、実際に増加する金額は高くなると考えられるでしょう。
昇給率は企業規模や業種によっても異なるが、3~4%前後が目安になると考えられる
一般的な昇給率について調査したところ、中小企業の場合は製造業が3.19%、非製造業が2.65%の昇給率となりました。大手企業は製造業が3.99%、非製造業が3.96%となっており、これらを加味するとおおよそ3~4%前後が昇給率の目安になるでしょう。
毎年昇給率が変わらないことが前提とはなりますが、昇給率が分かれば、今後どのように自身の給与が変わっていくのかも計算しやすくなります。昇給率の算出も決して難しくないため、気になる場合は一度計算してみてください。
出典
一般社団法人日本経済団体連合会 2023年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(加重平均)
一般社団法人日本経済団体連合会 2023年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果(加重平均)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー