「外資系企業」には退職金制度がないことが多いと聞きますが、退職金がある「日系企業」の方が「総合的に有利」なのでしょうか?
配信日: 2024.12.13
そこで今回は、外資系企業の年収や年収が高い理由を解説します。特徴をおさえたうえで、自分に合ったほうを選択してみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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外資系企業の年収
外資系企業といっても日系企業同様に、メーカーやコンサル、金融、ITなどのさまざまな業界があります。そのなかでも、金融系の外資系企業は平均年収が高い傾向にあり、投資銀行や証券会社などの場合は、平均年収が1500万円を超えるケースもあるようです。
総務省の令和5年賃金構造基本統計調査によると、日本の金融業界の平均年収は659万1800円となっています。仮に外資系企業の平均年収が1500万円だとすると2倍以上の年収差となるでしょう。
外資系企業の年収が高い理由
外資系企業の年収が高い理由は、いくつかあるようです。ここでは、考えられる理由を3つご紹介します。
退職金制度がない企業が多いため
外資系企業の場合は、退職金制度などの福利厚生がない企業が多い傾向にあるようです。近年日本でも退職金制度がない企業も増えているようですが、終身雇用の文化からくる長期的に働いてもらうための1つの手段として、退職金制度を設けている企業も多くあります。
しかし、外資系企業には日本企業と違い、1つの会社につくすという概念がない傾向にあり、よりよい環境を求めて転職していくケースが一般的です。退職金制度などの福利厚生費をかけずに済むため、その分毎月の給料に反映させられていると考えられます。
成果報酬主義を導入しているため
成果報酬主義を導入しているケースが多いことも外資系企業の平均年収が高い理由の1つだと考えられます。特に日本の公務員などは、仕事の成果にかかわらず年功序列で勤続年数が長くなればなるほど年収が上がっていきます。
しかし、外資系企業の多くは、仕事の成果に応じて給料が決まる仕組みです。ベースとなる固定給にプラスしてインセンティブが支払われます。成果報酬主義は年齢や勤続年数に関係なく、実力があれば若くても高年収を期待できる点はメリットといえるでしょう。
企業の資金力が多いため
外資系企業は、自国にとどまらずグローバルに事業を行っているケースが一般的です。すでにブランド力があって高い収益を安定的にあげられており、豊富な資金力を備えているとも捉えられます。
また、外資系企業は前述の通り、成果報酬主義の場合が多いため、優秀な人材が集まりやすい傾向があるようです。優秀な人材が多いと会社への貢献度も高くなり、おのずと会社の収益も上がっていくでしょう。
収益があり資金力があれば、社員に対して多くの給料を支払うことができると考えられます。
外資系企業と日系企業とではどちらがよい?
人によって会社で働く目的などは異なるでしょう。お金を重視してなるべく高い給料をもらえる会社で働きたい場合は、外資系企業のほうがよいでしょう。日系企業で退職金をもらえる場合でも、外資系企業で働くほうが生涯年収は多くなる可能性があるためです。
一方で、外資系企業で高い給料をもらえたとしても、働く環境が自分に合っていなければ、やりがいを持って働くことは難しいかもしれません。外資系企業と比べて年収が低くても、日系企業のほうが働きやすいのであれば、日系企業を選ぶほうがよい場合もあるでしょう。
外資系企業がよいか日系企業がよいかは働く目的や理想の働き方によって異なる
外資系企業の場合は、日系企業と比べて年収が高い傾向にあります。その理由としては、退職金制度がなかったり、成果報酬主義を導入していたりするためと考えられます。
人によって仕事に対する考え方や理想の働き方が異なるため、退職金がもらえるからといって日系企業のほうが有利とはいい切れません。むしろお金を重視する場合は、外資系企業で働くほうがよいケースもあるでしょう。
自分の仕事に対する考え方や理想の働き方を考えたうえで、検討することが重要です。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 令和5年賃金構造基本統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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