息子が将来、高校教員になるために教育大学に進学しています。高校教員は公立と私立ではどのくらい給料に差がありますか?

配信日: 2024.12.29

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息子が将来、高校教員になるために教育大学に進学しています。高校教員は公立と私立ではどのくらい給料に差がありますか?
高校教員を目指す息子さんの進路について、給与の実情を知りたい親御さんも多いのではないでしょうか。高校教員には公立と私立があり、それぞれの給与や待遇に違いがあります。
 
本記事では、公立高校と私立高校教員の給料の差や、待遇面の違いについて解説します。将来のキャリア選びの参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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公立高校と私立高校の教員の給料はどのくらい違う?

まずは、公立高校と私立高校教員の給料について見ていきましょう。それぞれのおおよその年収は、以下のとおりです。

<公立高校教員の平均年収:711万7638円>

●平均給与月額:43万1372円(総務省「令和5年 地方公務員給与の実態」より)
●賞与(年間4.5ヶ月分 ※人事院「令和5年 給与勧告の骨子」より):194万1174円

<私立高校教員の平均年収:624万5443円>

●平均給与月額:40万649円
●賞与:143万7655円

(日本私立学校振興・共済事業団「令和5年度 私学共済制度統計要覧」より)

公立高校教員の給料は、教育職給料表に基づき各地方自治体によって定められます。一方、私立高校教員の給料は、勤務する学校によって異なります。上記では公立高校のほうが給料は高くなっていますが、どちらが高いとは一概に言い切れません。
 

公立高校教員と私立高校教員の給料の違い

公立高校教員と私立高校教員の給料には、以下のような違いがあります。
 

・労働基準法の適用

公立高校教員には「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」により、残業代や休日手当が支給されない代わりに「教職調整額」として基本給の4%が加算されます。一方、私立高校では一般企業と同じく労働基準法が適用され、時間外労働や休日出勤手当が支払われることが一般的です。
 

・給与体系

前述のとおり、公立高校教員の給与は各地方自治体の公務員として、教育職給料表に基づいて決められます。
一方、私立高校教員の給料は学校によって異なり、学校の財政状況や独自の評価基準に応じて変動します。また、私立高校は学校の経営状況によって、待遇に差が出やすい傾向にあります。
 

ボーナスや福利厚生に違いはあるのか?

公立高校教員は地方公務員として、安定したボーナスが支給されます。一般的に、年2回(夏と冬)支給され、年間の支給額は給与の4.5ヶ月分に相当します。また、退職金も地方公務員の基準で計算されるため、長期勤務すれば手厚い額を受け取ることができます。
 
私立高校教員のボーナスは、学校法人の経営状況によって異なります。公立よりも高くなる学校もあれば、低い学校もあります。特に優良な私立学校では、公立の管理職クラスに匹敵するボーナスが支給される場合もあります。
 
福利厚生についても、私立は法人ごとに独自の制度があります。学校によっては、公立と同等かそれ以下の福利厚生しか提供されない場合もありますが、特定の学校では公立よりも充実した福利厚生を提供する場合もあります。
 

公立と私立、それぞれの特徴を踏まえた進路選びのポイント

将来の安定性を重視するなら公立が適しているといえますが、やりがいや給与の高さを追求したい場合は、評判の良い私立校を目指すのも一つの選択肢です。公立と私立のどちらを選んでも高校教員は社会的意義が高く、生徒の成長に貢献できるやりがいのある仕事です。
 
就職先を選ぶにあたっては、息子さんが将来の働き方やキャリアプランをしっかりと考え、自分に合った職場を選ぶことが大切です。給与面だけにとらわれず、働きやすさや職場環境も含めて検討することで、充実した教員生活を送ることができるでしょう。
 

出典

総務省 令和5年 地方公務員給与の実態
人事院 令和5年 給与勧告の骨子
日本私立学校振興・共済事業団 令和5年度私学共済制度統計要覧
文部科学省 教職員給与の在り方に関するワーキンググループ(第10回)・教職員給与の在り方に関するワーキンググループ(第11回)合同会議 資料4-2 教職調整額の経緯等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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