今回は、キャリア警察官とノンキャリア警察官の違いを収入や仕事内容の面などからご紹介します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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キャリア警察官とノンキャリア警察官の違いとは
キャリア警察官とノンキャリア警察官の違いは、「国家公務員」か「地方公務員」かです。キャリア警察官は警察庁に属しており、国家公務員試験に合格することで就職できます。
一方、ノンキャリア警察官は各都道府県の警察組織に属する点が特徴です。それぞれの自治体の警察官採用サイトなどを利用して応募し、合格すると地方公務員として警察官の職に就きます。
収入の違いとは
人事院給与局が公表している「令和5年国家公務員 給与等実態調査 報告書」によると、警察庁のキャリア警察官が所属する公安職俸給表 (一)の平均給与月額は38万2749円でした。平均給与月額には扶養手当や地域手当など各種手当も含めた平均値です。そのため、年間に換算すると459万2988円が受け取れる金額の目安になります。
一方、総務省の「令和5年 地方公務員給与の実態」によると、男女合計した地方公務員の警察職の平均基本給月額は36万9082円でした。年間に換算すると442万8984円です。キャリア警察官の方が少し給料が多い結果です。
なお、公務員が賞与として受け取る期末手当や勤勉手当の金額によっては、差の開きが変わる可能性はあります。
仕事内容の違いとは
次に、仕事内容を比較しましょう。キャリア警察官とノンキャリア警察官では、管轄する仕事の範囲が異なります。
キャリア警察官
キャリア警察官が所属する警察庁によると、警察庁は「広域組織犯罪に対処するための警察の態勢、犯罪鑑識、犯罪統計等警察庁の所掌事務について都道府県警察を指揮監督」することが仕事です。警察庁では業務内容に応じて以下のように各局が設けられています。
・長官官房
・生活安全局
・刑事局
・組織犯罪対策部
・交通局
・警備局
・外事情報部
・警備運用部
・サイバー警察局
キャリア警察官は、所属する部に応じた分野の業務を担当します。例えば、長官官房は人事や機密事項の取り扱い、個人情報の保護などの業務を担当する部署です。ノンキャリア警察官と比較すると、一つの地域だけでなくより広い範囲での仕事に携わる警察官といえるでしょう。
ノンキャリア警察官
一方、各都道府県に所属するノンキャリア警察官は、おもに以下の6種類の職種があります。
・生活安全警察
・地域警察
・刑事警察
・交通警察
・警備警察
・総務・警務警察
より地域に近い場所で業務を行うところがノンキャリア警察官の特徴です。例えば、地域警察では交番や駐在所に在籍し、見回りやパトロールを通して地域の防犯をし、事件や事故のときには初期捜査を担当します。
仕事の職種で比較すると、より地域に密着した形で働きやすいのはノンキャリア警察官といえるでしょう。
キャリア警察官は全体の業務に携わりノンキャリア警察官はより地域に近い業務に携わる
キャリア警察官とノンキャリア警察官の大きな違いは公務員としての扱いです。キャリア警察官は国家公務員ですが、ノンキャリア警察官は地方公務員として働きます。
収入はキャリア警察官の方が少し多い結果でした。しかし、受け取る手当ての内容によっては変動する可能性もあるので、あくまでも目安にしておきましょう。
仕事内容の違いとしては、キャリア警察官は都道府県の各警察組織を指揮・管理する立場のため、大きな枠組みで動く業務が多い傾向にあります。対して、ノンキャリア警察官は交番や交通警備などを始めとする、より地域密着型の仕事が多いといえるでしょう。
出典
人事院給与局 令和5年国家公務員 給与等実態調査 報告書(2ページ)
総務省 令和5年 地方公務員給与の実態(51ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー