「課長」から念願の「部長」に昇進…!給料が上がるのは嬉しいですが、正直務まるか不安です…仕事内容や年収はどう変わりますか?
配信日: 2025.02.26

そこで今回は、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に「課長」から「部長」へ昇進した場合にどれくらい給与アップするのかを見ていきながら、昇進によって仕事内容がどのように変わるのかについても解説していきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「課長」から「部長」に昇進するとどれくらい給料が上がるのか?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」では役職別にみた賃金をはじめ、学歴別にみた賃金や産業別にみた賃金などが確認できます。一般労働者のうち雇用期間の定めがない会社員の役職別にみた賃金(令和5年6月分として支払われた所定内給与額の平均)は、表1の通りです。
表1
役職 | 男女合計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
部長級 | 59万6000円 | 60万4100円 | 52万1000円 |
課長級 | 49万800円 | 50万700円 | 43万800円 |
係長級 | 37万800円 | 38万2300円 | 33万5900円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
男女合計の賃金では、課長から部長へ昇進すると10万5200円給与が上がることが分かります。男女別で見た場合、男性ではひと月に10万3400円、女性では9万200円と、男性の方が給与アップの額が高い結果となりました。
仮に同じ賃金を1年間受け取った場合、課長級では588万9600円、部長級では715万2000円です。課長から部長になると年間で126万2400円給与アップする計算になります。
なお、ここでいう賃金とは時間外勤務手当や深夜勤務手当などの超過労働給与額や賞与は含まれていません。そのため、課長から部長に昇進した際にこれらの金額を考慮するとさらに給与は上がる可能性があります。
昇進によって仕事内容はどのように変わるのか?
では次に、課長から部長に昇進すると仕事内容はどのように変わるのかを見ていきます。
部長も課長も同じ管理職ですが、その役割は全く異なるようです。部長は部署の責任者として、組織の運営を行いながらさまざまな意思決定を行っています。直接部下を指導して育成する課長とは異なり、経営者寄りの立場の仕事をしていて、より責任ある立場になるというわけです。
部長のおもな仕事には次のようなものがあげられます。
・部署全体を管理すること
・課長や現場メンバーの教育
会社の規模によっても異なりますが、部長になると部署全体で100人近いメンバーを管理する立場になることもあるでしょう。部署・部門全体を管理する立場であるため、部下全員が働きやすい環境を整えることも部長の大切な仕事です。また、部門の責任者として社内だけではなく社外との交渉やトラブル対応などを行うこともあるでしょう。
「課長」から「部長」に昇進すると年間で126万2400円給与が上がる可能性がある
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、課長級から部長級に昇進した場合、ひと月で10万5200円給与アップすることがあるようです。同じ賃金を1年間受け取った場合には126万2400円給与が上がる計算です。これには、超過労働給与額や賞与は含まれていないためさらに給与アップする可能性があるでしょう。
課長から部長になると部門の責任者として部署全体を管理する立場になり、他部署や社外との交渉など、より責任ある立場になります。部下や同僚とのコミュニケーションだけでなく、経営層や他部署との関係構築が大切になります。より広い視点で組織全体の成長を考えることが一層重要になるでしょう。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況 1 一般労働者の賃金 主な用語の定義 「賃金」(4ページ)、(7)役職別にみた賃金(14ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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