同じ職場の派遣の方が「月収35万円」と知り驚愕…!正社員の自分は「月収30万円」、もしかして派遣に切り替えた方がよいですか?

配信日: 2025.02.28

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同じ職場の派遣の方が「月収35万円」と知り驚愕…!正社員の自分は「月収30万円」、もしかして派遣に切り替えた方がよいですか?
働き方の多様化が進む中、会社には正社員だけでなく派遣社員として働く人もいます。派遣社員の中には月収35万円ほど稼いでいる人がいることを知って「正社員の自分は月収30万円なのに……」と驚くケースもあるでしょう。派遣社員の方が給与が高いのであれば、派遣に切り替えた方がよいのでしょうか。
 
そこで今回は、派遣社員の方が給与が高い理由や、両者の平均年収を比較してみました。派遣社員として働くことのメリット・デメリットもご紹介しますので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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派遣社員の方が給与が高いのはなぜ? 正社員と比較

厚生労働省の「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、派遣労働者の賃金は8時間換算で平均1万5968円であるとのことです。月の労働日数は会社によって異なりますが、20日~23日で月収換算すると、31万9360円~36万7264円になります。残業の有無によっては、これよりも高い月収を稼げる可能性もあるでしょう。
 
正社員の賃金については厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を参考にします。同調査によると、正社員・正職員の平均賃金は32万8000円です。
 
年齢や企業規模などによって賃金に差が出ますが「正社員の自分は月収30万円なのに派遣社員は35万円だった」といったように、同じ会社で働く派遣社員の方が給与が高いケースもあり得るでしょう。
 
雇用契約内容にもよりますが、派遣社員の方が給与が高い場合がある理由として、以下の点が挙げられます。

●ボーナスが時給に含まれている
●残業代が発生している
●勤務時間数が多い

ただし、年収で比較すると正社員の方が平均収入は高いといえます。国税庁長官官房企画課の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員(正職員)の平均年収は523万円です。前述の派遣社員の月収を年収に換算すると383万2320円~440万7168円になります。
 
派遣社員はボーナスが支給されないケースが多いため、年収で比較すると正社員の方が稼げる可能性が高いといえます。また正社員には勤務年数に応じて昇給があったり、各種手当が付いたりして、今は派遣社員よりも給与が少なくても、将来は高くなる可能性があります。
 

派遣に切り替えた方がよい? 派遣社員のメリット・デメリット

派遣社員の方が給与が高い場合に、正社員は辞めて派遣に切り替えた方がよいのではないかと考える人もいるでしょう。厚生労働省の「令和4年派遣労働者実態調査の概況」によると、派遣社員として働く理由として以下のようなものがあります。

●自分の都合のよい時間に働きたいから:30.8%
●家計の補助や学費等を得たいから:18.6%
●家事、育児、介護等と両立しやすいから:11.7%
●専門的な技能等をいかせるから:13.8%

派遣社員には、時間的に柔軟な働き方ができたり、短期間で稼げたりするメリットがあります。特定のスキルを生かして、専門分野に集中したい人にとっても魅力的な働き方になるでしょう。
 
一方で、雇用が不安定なことがデメリットといえるでしょう。派遣への切り替えを検討するにはデメリットも理解しておく必要があります。
 
派遣社員は基本的に数ヶ月単位で契約をすることが多く、業種によっては閑散期に契約延長ができない場合が考えられます。また、基本的に同じ事業所で3年を超えて働くことはできない「期間制限ルール」にも注意が必要です。
 
月収35万円を稼げる月があったとしても、ほかの月では勤務日数や時間数が少なくなり、思っていたより稼げないといったケースも考えられます。「毎月安定した収入を得たい」「同じ職場で長く働きたい」「キャリアアップを目指したい」という人にとっては、派遣社員は不向きかもしれません。
 

年収や生涯賃金で比較すると正社員の方が稼げる可能性が高い! 派遣への切り替えは慎重に

派遣社員の賃金は8時間換算で平均1万5968円で、勤務日数が20日~23日であれば月収は31万9360円~36万7264円、年収換算で383万2320円~440万7168円になることが分かりました。
 
正社員の平均賃金は32万8000円ですから、同じ会社で働く派遣社員は月収35万円なのに正社員の自分は30万円といったケースも起こり得るでしょう。しかし正社員の平均年収は523万円で、ボーナス・各種手当・昇給などによって正社員の方が稼げる可能性は高いといえます。
 
派遣社員には時間的に柔軟に働けたり、特定のスキルを生かせたりするメリットがあります。一方で雇用が不安定だったり、同じ事業所で3年を超えて働けなかったりするデメリットもあります。月収が高いので派遣へ切り替えたい場合、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、慎重に検討することが大切です。
 

出典

厚生労働省 令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)(1ページ)
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 結果の概要(6)雇用形態別にみた賃金(1ページ)
厚生労働省 令和4年派遣労働者実態調査の概況 結果の概要 派遣労働者調査 7 派遣労働者として働いている理由
国税庁長官官房企画課 令和4年分 民間給与実態統計調査 民間給与実態統計調査結果の概要(8ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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