年収が高い職業といえば「医師」のイメージがあります。「大きな病院」で働くのと「開業」する場合でどれくらい年収が違うのですか?

配信日: 2025.03.12 更新日: 2025.10.21
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年収が高い職業といえば「医師」のイメージがあります。「大きな病院」で働くのと「開業」する場合でどれくらい年収が違うのですか?
医師は高収入の職業として認識されていますが、勤務医と開業医では収入にどれくらいの差があるのか気になる人も多いでしょう。本記事では、一般的な医師の平均年収を紹介するとともに、勤務医と開業医の収入の差や、医師として収入をアップさせるためのポイントについて解説します。
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一般的な医師の平均年収

厚生労働省が公表しているデータをもとに医師の平均年収を表1にまとめました。
 
表1

20~24歳 613万3800円
25~29歳 758万2900円
30~34歳 1021万1000円
35~39歳 1249万2300円
40~44歳 1532万7600円
45~49歳 1670万6600円
50~54歳 1876万2500円
55~59歳 1800万8800円
60~64歳 1793万7100円
65~69歳 1950万5100円

出典:出典:厚生労働省「内科医・外科医・精神科医 – 職業詳細」より筆者作成
 
医師の平均年収は20代前半では600万円台ですが、30代になると1000万円を超え、40代では1500万円以上に達します。また、50代では1800万円を超える水準となり、60代以降も高い年収を維持する傾向が見られます。65~69歳の医師の平均年収は1950万円を超えており、キャリアが長ければ収入が増加しやすい職業であることが分かるでしょう。
 

勤務医と開業医で収入に差はある?

医師としての働き方は、病院や診療所で勤務する「勤務医」と、クリニックなどを運営する「開業医」に分けられます。厚生労働省の資料によると、開業医の年収は勤務医の約1.7倍とされており、勤務医よりも大幅な収入です。
 
ただし、開業医には経営者としてのリスクも伴います。開業資金や設備投資の負担をはじめ、集患のための戦略、経営管理など、診療以外の業務が増える点も考慮する必要があります。
 

医師が収入をアップするためのポイント

ここでは、医師が年収をアップさせるための具体的な方法について解説します。長時間働くだけではなく、効率的に収入を上げるための戦略を考えることが大切です。
 

勤務先に交渉する

医師は全国的に不足していますが、病院側は優秀な人材を確保したいと考えています。勤務医であれば、勤務条件の見直しなどを含めた給与交渉を行うことで収入を増やせる可能性があります。特に、長年勤務している場合や、専門的な技術・資格を持っている場合は、待遇改善の交渉がしやすくなるでしょう。
 
ただし、交渉が成功するかどうかは、病院の規模や財務状況、勤務医の配置人数などに左右されます。また、職場の雰囲気によっては、給与の交渉をしにくいと感じることもあるかもしれません。他の方法も視野に入れながら、自身のキャリアプランを考えていくことが大切です。
 

開業する

医師が大幅な収入アップを狙う場合、開業という選択肢があります。自ら経営することで診療報酬を直接得られるため、開業医の年収は勤務医よりも高い傾向にあります。勤務医として経験を積んだ後に開業を目指す医師も少なくありません。
 
しかし、開業には多額の資金が必要であり、経営に関する知識も求められます。経営が安定するまでには時間がかかることもあるため、リスクを十分に考慮しながら開業の計画を立てることが大切です。
 

転職する

勤務医の年収は、病院によって大きく異なります。高待遇の病院やクリニックへ転職することで、収入を増やすことが可能です。病院の財務状況が良好であれば、医師の給与水準も高くなる傾向があります。
 
ただし、医師のキャリアにおいて転職は慎重に検討すべきです。専門医資格を取得するための研修プログラムに在籍している医師の場合、転職によってキャリアを中断せざるを得なくなる可能性があります。転職を検討する際には、収入だけでなく将来のキャリア形成や働きやすさも考慮することが重要です。
 

勤務医より開業医のほうが約1.7倍収入が高いといわれている

勤務医よりも開業医のほうが高収入を得やすい傾向にあります。厚生労働省の資料によると、開業医の年収は勤務医の約1.7倍とされています。経営を成功させれば大幅な収入アップが期待できるでしょう。
 
しかし、開業には初期投資や経営の知識が必要であり、慎重な計画が求められます。一方、勤務医として収入を上げる方法もあります。勤務先と交渉したり高待遇の病院へ転職したりすることで、収入アップを図ることが可能です。自身のキャリアプランを考えながら、最適な選択肢を検討することが重要です。
 

出典

厚生労働省 内科医 – 職業詳細 | job tag
厚生労働省 外科医 – 職業詳細 | job tag
厚生労働省 精神科医 – 職業詳細 | job tag
厚生労働省 「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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