就職氷河期世代の「2003年の初任給」は絶望的なの? 2025年との差額はどれくらい?
配信日: 2025.03.15

本記事では、最初に2003年と2025年の初任給の違いを解説します。その後、就職氷河期世代のおすすめの考え方を紹介するので参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2003年と2025年の初任給の比較
株式会社 産労総合研究所の「2003年 決定初任給調査」によると、2003年の大学卒の初任給は19万8635円、高校卒は15万8601円でした(一律に初任給決定をしている企業の場合。以下同じ)。
一方、同社の「2024年度 決定初任給調査」によれば、大学卒の初任給は22万5457円、高校卒が18万8168円という結果です。2003年と2024年を比較すると、約21年間で大学卒は約2万7000円、高校卒で約3万円増加したことになります。
さらに、株式会社データバンクの「初任給に関する企業の動向アンケート(2025年度)」によると、「企業の7割が2025年の初任給を引き上げ、平均引き上げ額は9114円」という結果が出ています。
2024年度の初任給に9114円を足すと、大学卒で23万4571円、高校卒で19万7282円となります。2003年度との差は、大学卒で約3万6000円、高校卒で約3万9000円です。
物価上昇や生活コストの変化を考慮すると、「絶望的」とまではいえないかもしれません。ただしデータ上、約22年間で初任給は上昇していることが分かります。
では、氷河期世代は現在と将来をどのように考えればよいのでしょうか。
就職氷河期世代の現在と将来
就職氷河期世代は社会に出た時期の影響もあり、キャリアや生活設計において課題を抱えているかもしれません。そのような世代にとって、自分の強みを生かしながら、柔軟なキャリア設計を考えることが大切です。
まずは今までのスキルを見直し、自己投資を検討しましょう。新たな資格取得やスキルアップにより、転職や昇進のチャンスが広がるため、収入が増加する可能性があります。
また、資産運用や老後の生活設計も早めに取り組みたい課題です。定年までの時間が限られているなかで、リスクとリターンを考慮した資産運用を検討し、将来の生活に備えることが求められます。
健康管理も大切です。健康で働き続けられれば、医療費の負担が軽減し、労働収入を維持できます。定期的な健康診断、適度な運動、バランスの取れた食事を心掛け、心身の健康を保つように努めましょう。
最後に、家族や周囲のサポートを積極的に活用することも大切です。家族とのコミュニケーションを深め、経済的・精神的な支え合いを築くことで、困難な状況でも前向きに取り組むことができるでしょう。
まとめ
本記事では、2003年と2025年の初任給の違いを比較した後、就職氷河期世代の現在と未来の考え方を紹介しました。
今後のキャリアを考えるうえで、スキルの見直しや自己投資が大切です。資産運用や健康管理にも意識を向けることで、より安定した未来を築けるでしょう。
出典
株式会社産労総合研究所 2003年 決定初任給調査
株式会社産労総合研究所 2024年度 決定初任給調査
株式会社帝国データバンク 初任給に関する企業の動向アンケート(2025年度)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー