30代の息子が脱サラし「農家になる」と発言! 収益は「年2000万円」超でも、経営費を引くとあまり残らない?“脱サラ農業”で覚悟すべきこととは

配信日: 2025.03.31

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30代の息子が脱サラし「農家になる」と発言! 収益は「年2000万円」超でも、経営費を引くとあまり残らない?“脱サラ農業”で覚悟すべきこととは
「会社を辞めて農家になりたい」と子どもに打ち明けられたら、多くの親は驚きとともに「本当にやっていけるのか?」と心配するのではないでしょうか。特に、代々農家の家系ではなく、一から農業を始める「新規就農」にはさまざまなハードルがあります。
 
本記事では、農業従事者の現状、新規参入の方法、農家の実情などについて解説します。

農業従事者の推移と平均年齢

農林水産省の調査によると、2024年の基幹的農業従事者数は111万4000人となり、前年から5万人減少しました。2015年の175万7000人と比べると約64万人も減っています。さらに、平均年齢は69.2歳に上昇し、65歳以上の割合は約80%と高齢化が顕著です。
 
一方、2024年の新規就農者は4万3500人で、このうち、親からの継承ではなく自ら土地や資金を調達して農業を始めた新規参入者は3800人でした。この数字は昨年より100人減少したものの、5年前と比べると600人増加しています。
 
特に注目すべきは、新規参入者の7割(2600人)が49歳以下の若手であることです。この傾向からみると、脱サラして農業に転身する人々の動きが活発なのかもしれません。
 

新しく農家になるには?

親からの継承ではなく、新しく農家になるには、主に次の2つの方法があります。
 

自ら起業する

自分で土地を取得し、資金を用意して始める方法で、自分のやりたい農業を追求できるでしょう。自分の力で農作物を育て、収穫を成功させたときの達成感は格別かもしれません。
 
一方で、自由度は高いものの、農地や設備、種苗などの購入費用や天候不順や病害虫など、さまざまなリスクを自分で負う必要があり、経営リスクも伴います。経営計画と資金調達がカギになるでしょう。
 

農業法人などに就職する

農業法人や地域の農家で働きながら技術を学ぶ方法です。安定した収入を得ながら経験を積めるため、未経験者にとっては現実的なスタートと言えるでしょう。将来的に独立を目指す場合、農業経営のノウハウを学べるだけでなく、日々の作業や季節ごとの課題など、農業の現場感覚を養うことができます。
 
デメリットとしては、経営方針や作業内容などに自分の意見が反映しにくかったり、起業する場合に比べて、収入が低くなったりする可能性があることでしょう。
 

農業従事者の収入はどれくらい?

農林水産省の調査によると、農業を主業としている人の2023年の農業粗収益は2184万8000円で、農業経営費は1780万6000円です。つまり、所得は404万2000円となります。
 
これは、2023年の会社員の平均年収460万円と比べると、約56万円低い金額です。
 
ただし、これはあくまで平均値です。農業所得は、作物の種類や規模、経営方法などによって大きく変動します。
 
高収入を目指すには、市場調査を徹底し、需要が高く、価格が安定している作物を選ぶことが大切です。イチゴやメロンなどの高級フルーツ、有機野菜などを高品質に生産し、ブランド化することで、高価格で販売できる可能性もあるでしょう。
 

農業のやりがいと現実

農業は、私たちが生きていく上で欠かせない食料を生産する、重要な仕事です。自分の作った作物が食卓に並び、人々の健康を支えているという実感は、達成感ややりがいにつながるでしょう。また、食料自給率の向上や地産地消の推進に貢献できることも魅力です。
 
一方、農業にはリスクもあります。台風や異常気象、害虫などにより計画どおりに作物が育たないことや、長時間の重労働をしなければならないこともあるでしょう。市場の需給バランスによって、取引価格が大きく変動することもあり、収入が安定しないことも考えられます。新規参入者が成功するには、経営ノウハウの習得が大切です。
 

まとめ

脱サラして農業に挑戦することは、決して簡単な道ではありません。農業従事者は毎年減少し、高齢化も進んでいます。収入は会社員の平均年収より低い傾向にあります。
 
しかし、食料生産という社会貢献性の高い仕事であり、自然の中で働く喜びや、自分の作った作物が人々の食卓に並ぶ喜びなど、ほかの仕事では味わえない魅力もたくさんあります。農業に挑戦する場合には、事前の市場調査や経営ノウハウを徹底し、覚悟を持って臨むことが大切です。
 

出典

農林水産省 農業労働力に関する統計
農林水産省 新・農業人ハンドブック2024
農林水産省 農業経営統計調査(営農類型別経営統計)令和5年 農業経営体の経営収支
 
執筆者:渡邉志帆
FP2級

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