「地下鉄の運転士」になるために必要な「資格」は? 「平均年収」はどのくらい?

配信日: 2025.04.03

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「地下鉄の運転士」になるために必要な「資格」は? 「平均年収」はどのくらい?
地下鉄の運転士になるには、「どのような免許が必要なのか」「実際に働いたらどれくらいの年収を稼げるのか」気になる人もいるでしょう。
 
そこで今回は、地下鉄の運転士に必要な免許や平均年収について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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地下鉄の運転士になるには「甲種電気車運転免許」が必要

地下鉄の運転士になるには、国家資格である「甲種電気車運転免許」が必要とされているようです。免許は、地方運輸局長から交付されますが、動力車操縦者試験に合格する必要があります。
 
受験資格や身体検査の合格基準などは、表1の通りです。
 
表1

受験資格 年齢 20歳以上
身体条件 心身の障害がないこと
身体検査 視機能 ・視力:両眼で1.0以上、かつ、片目で0.7以上
・正常な両眼視機能、正常な視野が必要
聴力 両耳とも5メートル以上の距離でささやく言葉を明らかに聞き取れる
疾病・身体機能障害の有無 心臓疾患、神経・精神疾患、眼疾患、運動機能障害、言語障害などがない
中毒 アルコール中毒、麻薬中毒などがない
適性検査 クレペリン検査、反応速度検査など
技能試験 速度観測、距離目測、ブレーキ操作、ブレーキ以外の機器の取り扱い、定時運転、非常時の措置など

※一般社団法人日本民営鉄道協会「電車の運転免許」を基に筆者作成
 
地下鉄の運転士は、20歳以上で心身ともに健康であること、視力が両眼で1.0以上であることなど、各種条件があります。身体検査、適性検査、筆記試験に合格すると、実技試験の受験資格が得られるようです。
 
実技試験は動力車操縦者養成所にて専門的な指導を受けていないと合格が難しいようで、多くの運転士が鉄道会社に就職して経験を積んでから受験するといわれています。
 
地下鉄の運転士になるには、以下の2通りの方法があるようです。

●鉄道会社に就職して養成所で勉強する
●鉄道職員総合研修センターの採用試験に合格して、訓練を受けたのちに鉄道会社に就職する

どちらの道を選択しても、健康的な体や運転適正が求められるでしょう。実際の免許は、電車の故障や地震の発生などの緊急時の対応を身につけたのちに交付されるといわれています。
 

地下鉄の運転士の年収は?

地下鉄の運転士の平均年収は、会社や経験などによっても異なると考えられます。厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査によると、10人以上の社員が在籍する会社における電車運転士の平均年収は631万1300円です。そのため、地下鉄の運転士の平均年収もその程度になる可能性があります。
 
なお参考までに、あるエリアの交通局の初任給は表2のように設定されています。表2は札幌市交通局の資料から一部抜粋したものです。
 
表2

年齢 給料
18〜19歳 16万5400円
20歳 17万1000円
23歳 19万円
25〜26歳 20万1400円
28〜29歳 21万1800円
30歳 21万6200円

※札幌市「札幌市交通局職員(地下鉄運転手)の給与・福利厚生」を基に筆者作成
 
表2は令和6年4月1日時点で発表されている、年齢別の初任給額です。このほかに残業手当や休日勤務手当、夜間勤務手当などが支給されるとしています。
 

地下鉄の運転士になるには甲種電気車運転免許が必要で、平均年収は631万円程度の可能性がある

地下鉄の運転士になるためには、国家資格の「甲種電気車運転免許」が必要とされているようです。免許取得までには「鉄道会社に就職して養成所で勉強する」「鉄道職員研修センターに合格して研修を受ける」ののちに、動力車操縦者試験に合格する必要があります。
 
合格したのちも乗客を安全に輸送するため、鉄道会社にて緊急時の訓練を行い、初めて免許が交付されます。
 
また、厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査によると、10人以上の社員が在籍する会社における電車運転士の平均年収は631万1300円です。そのため、地下鉄の運転士の平均年収もその程度になる可能性があります。
 

出典

一般社団法人日本民営鉄道協会 電車の運転免許
e-Stat 政府統計の総合窓口 令和5年賃金構造基本統計調査
札幌市 札幌市交通局職員(地下鉄運転手)の給与・福利厚生
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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