久しぶりに「ファミレス」へ行くと「ロボット」が配膳をしていて驚きました。例えば「時給1200円で人を雇う」場合と比べ、「配膳ロボット」を導入するとどのくらい「人件費の削減」になるのでしょうか?
配信日: 2025.04.12

そこで当記事では、「配膳ロボット」の導入率や「配膳ロボット」の導入による「人件費」削減の具体的な金額から、消費者の「配膳ロボット」への印象などを解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「配膳ロボット」の導入率は「約2割」
株式会社DFA Roboticsが2023年に実施した「飲食店の現状の課題と今後の展望に対する意識調査レポート」によると、「配膳ロボット」の導入率は全体の19.6%と約2割であることが分かりました。
さらに、「配膳ロボット」を導入している飲食店のうち「導入して良かった」という回答が90.4%と9割強にのぼりました。このことから、「配膳ロボット」の導入率はまだそこまで高くないものの、導入した店舗の「配膳ロボット」に対する満足度が高いことが伺えます。
「配膳ロボット」を導入するとどのくらい「人件費」を削減できる?
また、前述のアンケート内の「2023年を振り返り、2022年より増加したと感じる課題は何か?」という問いに対して、「人件費の高騰」という回答が65.4%と6割以上にのぼることが分かりました。令和6年10月1日以降の地域別最低賃金の全国加重平均額は、厚生労働省のデータによると「1055円」です。
これを基に、1日8時間で月20日勤務をする従業員にかかる「人件費」を計算すると、年間「202万5600円」になります。そして、とある「配膳ロボット」のレンタル料は月額税込「9万8780円」、年間にすると「118万5360円」になります。
このことから、従業員1名を「配膳ロボット」の業務に置き換えることで、年間にして「84万240円」の「人件費」削減につなげることが可能になるでしょう。
また、「時給1200円」の従業員を1日8時間で月20日雇っていた場合は、年間の「人件費」が「230万4000円」になります。この場合、「配膳ロボット」に業務を任せることで、年間「111万8640円」の「人件費」削減につなげることが可能となり、時給が高い現場であるほど人件費削減の効果は大きくなることが分かります。
消費者の「4割以上」が「配膳ロボットに抵抗感がない」と回答
同じく株式会社DFA Roboticsが2023年に実施した「配膳ロボットに関する世代別の意識調査」によると、「単価7000円~8000円以上の飲食店に行った際、配膳ロボットを活用した接客の場合に抵抗を感じますか」という問いに対して、全体の45%の人が「抵抗感がない」(「あまり抵抗がない」もしくは「全く抵抗がない」)と回答しました。
また、「配膳ロボットを活用した接客に抵抗を感じない理由を教えてください(複数回答)」という問いにおいては、「円滑な店舗運営のために、必要だと思うから」という回答が全体の48%を占める結果となりました。このことから、消費者も「配膳ロボット」の導入に前向きな方が多いことが分かります。
まとめ
「配膳ロボット」の導入率や「配膳ロボット」を導入するとどのくらい「人件費」を削減できるのか、消費者の「配膳ロボット」への印象などを解説しました。人件費の高騰や人手不足が叫ばれている昨今、「配膳ロボット」を上手に活用することで、円滑な店舗運営につなげられるかもしれません。
出典
株式会社DFA Robotics 【定点調査】飲食業界の2023年総括と2024年展望 配膳ロボットを導入済の店舗のうち、約9割 (90.4%)が導入して良かったと実感!22年比 12.6ポイント増!
株式会社DFA Robotics 【配膳ロボットに関する世代別の意識調査】 飲食店での配膳ロボット接客、「抵抗感なし」シニア世代が最も多く半数の49.5%が回答!Z世代の見解は?
株式会社DFA Robotics
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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