社会人2年目だけど、昇給は「5000円」だけ! 給与って3年働いても「1.5万円」くらいしか増えないの? 会社員の“昇給額の平均”について解説

配信日: 2025.04.12

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社会人2年目だけど、昇給は「5000円」だけ! 給与って3年働いても「1.5万円」くらいしか増えないの? 会社員の“昇給額の平均”について解説
社会人2年目を迎え、初めての昇給額を見て「5000円か……」と感じた人もいるでしょう。仮に毎年5000円ずつ昇給するとしても、3年後は1万5000円しか増えない計算になります。「これって普通なの?」「思ったより少なくない?」と疑問に思う人もいるでしょう。
 
会社員の昇給額は業界や企業規模によって異なります。今回は日本の昇給の平均額や、3年後の給料の伸び方について解説しつつ、転職せずに給与アップを目指す方法も紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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会社員の昇給額の平均はどれくらい?

結論からいうと、昇給5000円はここ数年の基準からすると「やや少ない」ラインといえます。厚生労働省の「令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」によると、2023年の賃金の平均改定額は9437円(改定率3.2%)、2024年は1万1961円(同4.1%)です。
 
なお、ここ2年の改定率は3.2%、4.1%ですが、それ以前は20年以上、高い場合でも2%程度です。また、改定額は企業規模や業種によっても大きく異なります。同調査によると、2024年の従業員の企業規模ごとの賃金改定額の平均は次のとおりです。

●5000人以上:1万5121円
●1000~4999人:1万2317円
●300~999人:1万618円
●100~299人:1万228円

このように、企業規模が大きくなるにつれて、改定額の平均額も大きくなっています。業種や労働組合のあり・なしによっても改定額は変わってきており、例えば建設業は1万5283円、金融業・保険業は1万5465円なのに対し、医療・福祉は6876円、教育・学習支援業は7176円などとなっています。
 

3年働いても昇給は5000円ずつ? それとも増える?

5000円の昇給額は平均よりも低く、「このまま働き続けても昇給額はずっと5000円?」と不安になるかもしれません。しかし、昇給額は年数が経つにつれて変わる可能性があります。
 
1つの理由として、多くの企業では等級制度を採用しており、等級(役職やスキルレベル)が上がると、昇給の幅も大きくなることがあるからです。例えば、1~3年目は役職も何もなく昇給が5000円前後だったとしても、それ以降はリーダーや主任クラスに昇進して1万円ずつ、係長や課長クラスに昇進して1万5000円ずつ、それぞれ上がるかもしれません。
 
また、前年の評価に応じて昇給額が決まる場合もあります。もしかすると、前年の評価が1年目であまり高くなかったため、今年は昇給額が抑えられていたということも考えられます。
 
これらのシステムや制度は企業によるため、会社の賃金規程を確認したり、先輩に昇給についてさりげなく聞いてみたりすると良いでしょう。
 

転職せずに給与アップを目指す方法

給与が低かったり、思ったよりも昇給しなかったりする場合、転職が頭をよぎることもあるでしょう。確かに転職することで給与がアップすることもありますが、現状の仕事に不満がなく、また今の会社でも将来的に給与アップが期待できる場合、まずは転職せずに給与アップを目指したいところです。
 
給与アップするには、社内での評価を上げて等級や役職を上げるという方法が一般的です。そのためには普段からの仕事ぶりはもちろん、上司との面談時には自分の貢献度を具体的な数字で示すようにしましょう。
 
また、多くの会社では昇進試験が設定されています。試験に合格できるようにしっかりとした準備を進め、必要に応じて先輩にアドバイスをもらうなど、先を見据えた行動を心がけましょう。
 
会社によっては資格手当が支給される場合もあります。まずは社内のルールを把握し、給料アップの方法を確認するようにしましょう。
 
それでも給与アップが厳しいと感じる場合には、副業で収入を増やしたり、場合によっては転職を視野に入れたりするのも手段の1つです。
 

まとめ

社会人2年目で昇給5000円は、全体の中では低いほうかもしれませんが決して珍しくない数字です。等級が上がると昇給額やボーナスの伸び率も変わるため、今後のキャリアプランを考えながら働くことが大切です。
 
昇給の仕組みを理解し、納得のいくキャリアプランを描いていきましょう。
 

出典

厚生労働省 令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況 賃金の改定額及び改定率
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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