【令和婚・平成婚・昭和婚】結婚相手の「年収」を重視する人の割合はどのくらい?「重視する」最多は令和婚女性! 夫婦2人の生活費・必要な年収も解説
配信日: 2025.04.12

本記事では、調査データをもとに、世代ごとの結婚相手に求める条件の違いを分析し、夫婦2人で生活するために必要な金額についても解説します。

執筆者:渡邉志帆(わたなべ しほ)
FP2級
時代とともに変わる結婚とお金の価値観
オカネコが実施した「結婚に関する意識調査」によると、結婚相手に対するお金の価値観が令和になるにつれて変化しています。
結婚相手に「年収」を求める割合が多いのは令和婚女性
結婚相手の年収を「重視する(した)」と回答した人は、以下のようになりました。
・令和婚:女性57.9%、男性20.8%
・平成婚:女性52.0%、男性15.7%
・昭和婚:女性47.4%、男性12.5%
どの世代でも女性のほうが男性よりも相手の年収を重視する傾向があり、さらに新しい世代ほどその傾向が強まっていることが分かります。
子どもを持つことに家計不安を感じる割合が増加
同調査によると、子どもを持つことに対して家計の不安があると答えた割合は以下のようになりました。
・令和婚:女性57.9%、男性58.3%
・平成婚:女性49.3%、男性44.9%
・昭和婚:女性57.9%、男性25.0%
注目したいのは、男性の意識の変化です。昭和世代では25.0%だった家計の不安を感じる割合が、令和世代では58.3%と2倍以上に増加しています。時代とともに、結婚や子育てに対する経済的な不安がより顕著になっているのかもしれません。
夫婦2人の生活費はどのくらい?
結婚後、実際に夫婦2人で暮らすには、どれくらいの生活費がかかるのでしょうか。また、そのためにはどれくらい年収が必要なのでしょうか。
夫婦2人暮らしの生活費
総務省統計局が2024年の「家計調査報告(家計収支編)」によると、2人以上世帯の平均月間支出は約30万円とされています。
主な月間支出内訳は以下のとおりです。
・食料:約8万5000円
・住居:約1万8000円
・水道・光熱費:約2万3000円
・家具・家事用品:約1万2000円
・被服及び履物:約9600円
・保健医療:約1万5000円
・交通・通信費:約4万1000円
・教育:約1万1000円
・教養娯楽費:約2万9000円
・その他:約5万4000円
ただし、この調査の住居費は持ち家の比率が高くなっています。賃貸住宅の場合、首都圏では家賃だけで8~10万円程度かかるケースも多く、月間支出は40万円前後に跳ね上がる可能性があります。
必要な年収額
こうした生活費を賄うためには、手取りベースで年間500万円程度が必要です。税金や社会保険料を考慮すると、一般的に年収の約7割が手取りになるため、年収ベースでは700万円前後が目安となるでしょう。
共働きを前提とすれば、1人あたり350万~400万円程度の年収があれば基本的な生活は成り立ちますが、貯蓄や将来の住宅購入、子育てを視野に入れると、より高い年収が求められるのが現実です。
もちろん、住む地域やライフスタイルによって必要な金額は異なりますので、あくまで参考として考えてください。
まとめ
結婚相手に年収を重視する割合は、時代と共に増加しているようです。特に令和時代の女性が相手の年収を重視する背景には、不安定な経済状況や将来への備えといった意識があるのかもしれません。
共に歩む人生のパートナーとして、経済的な安定も含めた総合的な視点で相手を選ぶ傾向が強まっているのでしょう。理想と現実のバランスを取りながら、自分たちの結婚への価値観を見極めていくことが大切です。
出典
株式会社400F オカネコ 結婚に関する意識調査
総務省統計局 家計調査 家計収支編 2024年 二人以上の世帯 詳細結果表
執筆者:渡邉志帆
FP2級