「手取り1000万円」を達成するには、額面でどれだけ稼ぐ必要があるの? 「手取り1000万円」以上の人の割合を紹介!

配信日: 2025.05.22 更新日: 2025.10.21
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「手取り1000万円」を達成するには、額面でどれだけ稼ぐ必要があるの? 「手取り1000万円」以上の人の割合を紹介!
年収1000万円超えと聞くと、「ゆとりのある生活を送れる」「高収入世帯である」というイメージを持っている方もいるでしょう。しかし、実際は各種税金や社会保険料が差し引かれるため、手取り額は1000万円を下回ります。
 
本記事は、手取り1000万円を達成するためには、額面でどの程度稼ぐ必要があるのか、また、1000万円超えの人の生活レベルを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

手取り1000万円には額面でいくら必要?

日本では、所得が増えるにつれて税率も上がる超過累進課税制度により、所得税や住民税の負担が大きくなります。さらに、社会保険料も年収に応じて増加するため、額面年収が高くても手取り額は想像以上に少なく感じる方が多いでしょう。
 
年収1000万円の手取り額は、およそ700万円から800万円です。年収が高くなる分、税金も高くなるため、手元に残るお金は想像以上に少ないと感じる方も多いと思われます。
 
手取り1000万円を目指す場合、額面年収は1400万円程度が必要です。ただし、具体的な手取り額は、個人の所得控除や扶養家族の有無、社会保険料の負担額などによっても大きく変動するため、あくまでも目安として捉えてください。正確な金額を知りたい場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門機関に相談してみましょう。
 

手取り1000万円以上の人の割合

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によれば、年収1000万円を超える人の割合を図表1のように公表しています。
 
図表1

区分 人数 割合
1000万円超~1500万円以下 203万5000人 4.0%
1500万円超~2000万円以下 45万1000人 0.9%
2000万円超~2500万円以下 14万3000人 0.3%
2500万円超 16万2000人 0.3%

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
 
このデータから、1000万円以上の収入を得ている人は、給与所得者のうち上位5.5%、およそ18人に1人の割合であることが分かります。上記調査は額面上の収入を基準としているため、手取りが1000万円以上となるとよりハードルが高くなり、その割合は減るはずです。
 

手取り1000万円以上の人の生活レベル

手取り1000万円の世帯の月収をおよそ83万円であると仮定した場合の、生活レベルを見ていきましょう。
 

家賃の目安

高収入世帯のなかには、タワーマンションや高級マンションを選ぶ人も多く見られます。一般的に家賃の目安は、月収の30%程度までに抑えるのが適正とされています。手取りが83万円であるケースでは、25万円前後でとどめるのがおすすめです。
 
家族がいる場合は、広さはもちろん、部屋数も確保しなければなりませんが、高収入世帯の場合は都心の家賃相場が高いエリアでも、十分な広さや快適な住環境を確保できるケースが多く見られます。
 

水道光熱費の目安

水道やガス、電気などの水道・光熱費は収入の5%前後が相場とされています。手取りが83万円であるケースでは、4万円程度となります。
 
ただし、部屋の広さや家族構成、また季節によっても変動するため、あくまでも目安として捉える必要がありますが、どの季節もおおよそ適正範囲で抑えられるでしょう。
 

食費の目安

食費の目安は、収入の15%程度とされています。そのため、手取り額が83万円の場合は、12万円程度が相場です。成長期の子どもがいる家庭や食にこだわる家庭では、それ以上かかるケースもあるでしょう。場合によっては、嗜好(しこう)品や外食を避けて、出費を抑えるような工夫が必要です。
 

手取り1000万円超の生活レベルとは?

以上の支出目安をふまえると、手取り1000万円超の世帯では、住環境・食生活・生活インフラにおいて、ある程度のゆとりと選択の自由がある生活を送ることができます。
 
例えば、住まいは利便性の高いエリアにあり、十分な広さと設備を備えた物件を選択でき、食事も自炊・外食ともにバランスよく楽しめる水準です。水道光熱費や生活費に余裕があることで、日々の暮らしにストレスが少なく、趣味やレジャー、教育費などにも一定の予算を確保することが可能です。
 
一方で、税金や社会保険料の負担も重くなるため、「収入が多い=自由に使えるお金が非常に多い」とはかぎらず、家計管理の工夫も求められます。
 

手取り1000万円を目指してスキルアップ・キャリアアップをしよう

手取り1000万円の生活には、住居や食事、日常のサービスにおいて一定のゆとりがあり、選択肢の幅も広がります。
 
一方で、その収入を得るには高いスキルや責任が求められるのも事実です。将来的にその生活レベルを目指すなら、今のうちから専門性を高め、キャリアの選択肢を広げる努力が重要です。計画的にスキルアップを重ね、収入アップにつなげていきましょう。
 

出典

国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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